2017年8月号

今月の表紙車 〜COVER STORY Vol.201 SHINYA WATANABE x 19GS350

頂点を目指すために、今年も全国のイベントを走り回るオーナーたち。GSに乗る渡辺クンも各地のイベントに参加しては、誰もが憧れる総合入りを何度も果たしている。だが彼は、勝ちたいからと言って使用を何度も変えているわけではない。それは今のスタイルが大好きで、自信を持っているから。それで優秀な成績を手にし続けているのだから素晴らしい。

この仕様が一番カッコいい。だから無理に変えたくない

RB1オデッセイをセダン風にイジり倒し、満を持して昔から憧れていたセダンの道へ。ボディが薄いクルマが欲しかったから、32シーマとセンチュリーも候補にあった。しかし、個人的に4灯ライトが好きではないのに19GSを選んだのは、嫌いなクルマをカッコ良くしたら逆に好きになると思ったから。ベース車選びから、彼らしいこだわりが見て取れる。
クルマを製作したのは、作りの美しさに定評がある静岡のゴマガレージ。同ショップが得意とする滑らかなブリスターフェンダーでグラマラスなフォルムを形成し、どの黒よりも黒いオリジナルのゴマブラックでオールペン。ゴマガレージの良さを説明するにはもってこいと言える、看板車的存在である。このクルマを最初に本誌で紹介したのは、15年6月号の巻頭特集「王道VIP」。流行りに左右されず、真のVIPらしさを追求したオーナーカーを紹介する企画だった。
それから約2年。渡辺クンはVIPセダンの象徴である高級かつイカツいスタイルを、今もずっと大事にしていた。実際に王道VIP企画に載った時の仕様と比べると、ホイールやエアロの細かい造形は変更しているものの、このクルマの重要なポイントとなる部分は一切手を加えていない。
「大幅なリメイクをしない理由は、このスタイルが自分の中で一番カッコいいと思っているし、自信があるから。同じ姿でイベントにエントリーして結果が出れば、無理に仕様変更する必要はないと思っています」。
イベントでライバルに勝ちたいがために、ハイペースで仕様を変える人は意外と多い。しかし、自分が気に入っている仕様をわざわざ壊してまで、勝ちたいとは考えていない。ただ何度もイベントに出て、さらに雑誌にも載ったりすると周りも見慣れてきて、デビューしたばかりのクルマに注目度をさらわれてしまう可能性がある。それが気がかりで多くのオーナーはカタチを変えてくるのだが、渡辺クンの場合はエントリーしたイベントではほぼ総合入り。昨年九州で開催されたがばいカップでは、総合優勝を手にした。カッコ良ければちゃんと結果は付いてくる。彼のポリシーは間違っていなかったと言えるだろう。
「最初の仕様が完成してから2〜3年が経った今も、『カッコいい』と言ってもらえるのは嬉しい。そういう声は、イベントに出さないと聞くことはできないですからね。自分のクルマが、どう評価されるか試したい。だから僕は、イベントに行くんです」。

「リムガードのちょい上」辺りで合わせた、エアサスならではと言えるパツパツのツライチ。フェンダーは美しいアーチを作るため、内装のドア内張りまでカットする。
キャンバーは「これ以上だと下品に見えるから」と、前後11度で揃えた。
横フィンにしたかったと言うより、メッキを増やしたくて450hグリルに変更。エアロはもともと後期用なのですんなり付いた。
リップはシルバーで塗り分け。色の効果で車高を低く見せる。
後付け感なく埋め込まれたベンツのボンネットダクト。
ホイールをディッシュに変更したことで、イデアルのブレーキが究極のチラ見せ仕様に。「これくらいのアピールでちょうど良いです」。
外装はサイドのメッキモール下部をはじめ、部分的にツヤ消し黒で塗り分け。同系色でさり気なくメリハリを付ける。
トランクスポイラーはワンオフのフルカーボン。しかし上部をボディ同色で塗り、カーボンの主張はわずかに留める。
ちょっとワルっぽさが欲しく、テールエンドは切りっぱなし風の84φデュアルに。
IS Fを彷彿とさせるワンオフのフェンダーダクト。シルバーで塗られたモール風の造形がアクセントとなっている。

内装は徹底的に張り替え。しかしドアは開けない

クルマのコンセプトは、昔から「王道VIP」。高級セダンに相応しい黒×メッキの組み合わせを大事にし、360度どこから見てもスキがない、トータルバランスで魅せるクルマを目指している。前仕様から最も大きく変化したのは、JOBデザインベースのフロントバンパー。以前はツインフォグを収めていたが、今回はブレーンのシングルタイプに変更。スポーティ感を抑え、上質な雰囲気を高めた。
「以前のツインフォグが丸型だったので、クルマのイメージが崩れないように今回も丸フォグを使いたかった。選んだ決め手はメッキのリング。下の位置にメッキを持ってくることで、バランスが良くなったと思います」。
純正のヘッドライトリム、メッキがふんだんに使われた後期450h純正グリルとの相性もバツグンだ。また、リップの造形も変更。クルマをより前のめりな感じに見せるため、短い3本の柱を添えて空洞を設けた。ここは少しだけ今風を取り入れた部分だ。
純正のラインを生かしながら滑らかに膨らませたブリスターはそのままだが、ホイールは変更した。知る人ぞ知るレオンハルトの初期モデル、リッター。VIPの原点と言えるディッシュデザインは、今のスタイルにも違和感なくハマっている。このホイールは長らく廃盤となっていたが、
「昔からリッターが大好きで、もうないと分かっていたけど欲しかった。そこでスーパースターさんにお願いして、特別に作ってもらいました」。
どうしても履きたいという、いちオーナーの熱い想いに応える。スーパースターの懐の深さを垣間見た。
内装は質感が高い、ワインレッドとベージュのエクセーヌ生地で総張り替え。渋いエクステリアに合わせ、アダルトなカラーをセレクトした。内装をやっているとイベントでドアを開けてアピールしたくなるが、渡辺クンは一度会場に並べたら絶対に開けない。ウインドウすら下げないのだ。
「黒いボディによる、この『塊感』を見て欲しいからドアは開けない。あくまでもメインは外装です」。

内装の張り替えは、三重県のスプレンダーが担当。シートにはゴージャスなダイヤキルトをあしらい、プレミアムな空間に仕立てた。ベージュは純正の内装色に合わせ、アクセント的に使用する。
ネックパッドもワンオフし、オデッセイ時代からお世話になっているゴマガレージのロゴを入れる。「汚い内装はイケてないと思っているので」、人に見せなくても常にキレイな状態を保っている。
ダッシュボードもエクセーヌで張り替え。パネルはもともとウッドだったが、「ワインに合うと思ったから」光沢感のあるピアノブラックでペイント。
天井もワインのエクセーヌ張り。センターにダイヤキルトのラインを通す。
スカッフプレートまで抜かりなし。乗り降りする際に汚れが付きやすい部分だが、非常にキレイ。
センターコンソールのフタに、ゴマガレージとスプレンダーの刺しゅう。糸はゴールドを使う。
ベージュのラインが効いたドア内張り。

Specifications

19GS350(18年式)
●エアロ:(F・S・R)JOBデザイン加工(W)ワンオフカーボン仕様
●フェンダー:ブリスターフェンダー(F)5㎝(R)8㎝、アーチ上げ(F)6㎝(R)10㎝
●グリル:19GS450h後期用
●ヘッドライト:インナーグリーン
●フォグランプ:ブレーン
●ボディカラー:オリジナルゴマブラック
●ホイール:レオンハルト リッター 20inch(F)10Jマイナス32(R)11.5Jマイナス70
●タイヤ:ナンカン(F)245/30-20(R)275/30-20
●足まわり:イデアルD2エア
●アーム:(F)ナギサオートアッパーアーム、キャンバーアダプター(R)ナギサオートアッパーアーム、トーコンロッド
●キャンバー角:(F・R)11度
●ブレーキ:イデアル(F)8pot/380φ(R)6pot/356φ
●マフラー:ゴマガレージワンオフ84φ4本出し
●外装その他:IS F風フェンダーダクト、ベンツダクト入りボンネット
●室内:エクセーヌ張り替え(シート・ステアリング・ダッシュボード・ドア内張り・天井・ピラー・フロア)、パネル類ピアノブラック

OWNER

SHINYA WATANABE 19GS350
静岡県 渡辺 紳矢(28) A型・製造業・VIP歴4年

塊感を重視してトランクオーディオもやらない。「もし作ってもトランクは開けないと思う」。イベントで見かけたら、今の仕様に対するコメントが欲しいとか。「辛口でもいいので、率直な意見を聞かせてください!」。

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