


セダンはカッコイイ。
それを実感できるオススメ車輌を大公開!
昔は4月・5月の今ぐらいのシーズンになると、初心者マークをつけた「イジったセダン」をよく見掛けたものだった。しかし、最近は全然で、初心者マークをつけているクルマというと、ドノーマルのプリウスやアクア、そして、軽自動車ばっかり。VIP好きとしては、それは悲しく、つまらない。
ただし、全盛期の頃と比べてセダンを選ぶ若者が減ったかもしれないが、逆にこだわりが強い若者が増えているように思える。今の時代にセダンに乗る人は根っからのセダン好き。VIPの歴史を調べ上げ、最新トレンドも把握し、それを踏まえてベースを選ぶ。そんな若者もいる。
今回は日本随一のセダン専門店であるアレス岐阜本店の田中店長に、ホンネで、今イチオシのセダンを選んでもらった。「セダンっていうのは、こんなにカッコイイんだ」っていうのが実感できる5台をピックアップ。
「今年のゴールデンウィークは月曜日以外、全営業しようと思っています。それに向けて、特別なキャンペーンも用意する予定。ぜひ、アレスに遊びに来てください。そして、少しでも若い世代の方々にセダンに興味を持ってもらえたら嬉しいです。一緒にVIP業界を盛り上げて行きましょう!」。
#01
50センチュリー
周りのクルマ好きたちも「おっ!センチュリー、スゲー」ってなる。
アレスと言えばセンチュリー。エアロはジャンクションプロデュースをフル装着しています。ホイールはいつもワークのイミッツを履かせているんですが、今回はVS XV。理由は僕的に見飽きたから(笑)。というのは冗談で、センチュリーのガラスに合わせてVS XVにしました。かなりマニアックな話になりますが、センチュリーには2種類のガラスが用意されているんです。グリーンガラスとブロンズガラス。ブロンズガラスはオプションで、断熱仕様になっています。
50センチュリー
年式:2007年式
距離:9.3万㎞
価格:345万円
このセンチュリーには、そのブロンズガラスが入っています。カーテンが少し茶色に見えるのは、それが要因。その窓の色のお陰で、このセンチュリーはクラシックなイメージが漂っている。細かいメッシュデザインのVS XVは、少しだけ昔っぽい雰囲気もあり、だからこそ、ブロンズガラスのセンチュリーにはピッタリだなって思って選びました。
ホイールサイズは19インチの9J・10J。足まわりは純正エアサスで、コントローラーをつけてローダウンさせています。ロールセンターアダプターも装着し、微調整して仕上げています。ツラはあえて攻め過ぎず、ノーマル車高の時でもホイールがはみ出ないようにセッティングしました。
センチュリーは維持費が高いので、若い方には難しいかもしれないですけど、やっぱり、理想は若い世代の方に乗って欲しい。周りのクルマ好きたちも、「おっ!センチュリー、スゲー」ってなって、絶対に盛り上がると思います。
#02
210クラウン
210系で、19インチで、フルバンで、ぺったんこ。この感じが最高!
次にオススメなのは、エイムゲインの純VIP GTをフル装備した210クラウン。特に注目して欲しいのは車高で、210系で、19インチで、フルバンで、ぺったんこ。この感じが最高だと思います。
210クラウン
年式:2014年式
距離:7.8万㎞
価格:272万円
210クラウンのオーナーなら気が付くと思いますが、リアフェンダーの巻き返しの部分を叩き出ししています。純正はグッと内巻になっているんですが、そこを少しだけ起こしているんです。だから、9J・10Jの太いグノーシスCVXを履かせることができるんです。ちなみに、ツラはノースペーサーでバッチリ。もう一つ言うと、エアサスは公認済み。前後に社外アッパーアームも入っているんですが、もちろん、アッパーアームも公認済みなので、怯えることなく堂々と走ることができます。
個人的な話をすると、僕はエイムゲイン派なんです(笑)。エイムゲインのフルバンパータイプのエアロって、この純VIP GTもそうだし、他のシリーズもそうなんですけど、結構、激しくデザインされているんだけど、純正のラインが崩れていない。そこが凄い。ちゃんとカスタム感、ドレスアップ感、やってる感が出るんだけど、純正のバランスを崩さない。そこが大好きで、だから、僕は昔からエイムゲイン派なんです。
#03
30セルシオ前期
一周回って前期もアリ! 総合的に考えると前期は本当に狙い目だ。
次はあえての30セルシオ前期。ここだけの話、僕も少し前までは30セルシオっていったら後期でした。前期の顔付きがちょっと可愛い過ぎるかなって。だけど、今になって前期も「アリ」だなって思うようになってきたんです(笑)。後期みたいにイカツ過ぎなくて、まるっこくて可愛い顔付き、これもこれでアリだなって。
30セルシオ前期
年式:2002年式
距離:4.7万㎞
価格:191万円
そして、このクルマの走行距離は驚きの4万㎞台。グレードはBユーロで、黒革&サンルーフ付き。ここまで走行距離が少ないと、ノーマルで欲しいという方も多いだろうと思い、あえて外装はホイールと車高調のみで仕上げています。
ホイールはグノーシスGS1で、色はブラック。メッキ系も似合うと思ったんですが、ホイールだけでシンプルに行くなら黒がベストかなって思いました。車高調は新品で、しっかりとローダウンもできて、乗り心地も悪くない仕様の車高調を組みました。
ちなみに、30系の前期と後期の中身の違いって、大きく違うのはオートマぐらいなんです。前期は5速、後期は6速。でも、それ以外は前期も後期もほぼ同じ。なのに、後期の方が圧倒的に人気ということもあって、走行距離や装備が一緒だったとしても、断然、前期の方がお手頃なんです。総合的に考えると、実は前期はめちゃめちゃ狙い目なんですよ。
#04
30セルシオ後期
「C」のインテリアセレクション。ホイールは「ユーロ」のオプション!
とはいえ(笑)、圧倒的に人気なのは「後期」ですから、30セルシオ後期も紹介したいと思います。アレスはドレスアップカー専門店。8~9割の在庫車が、基本、カスタムしているクルマです。ですが、ウチでは20台近くのセルシオを店頭に並べているというのもあって、セルシオの購入を考えている方はみんな見に来てくれる。購入を検討している方の中には、グレードや走行距離、装備条件で選びたい人もいると思い、あえてノーマルも用意しています。
30セルシオ後期
年式:2004年式
距離:6.6万㎞
価格:221万円
仕様は「C」のインテリアセレクション。黒革・サンルーフ付き。セルシオマニアじゃないと気が付かないと思いますが(笑)、ホイールは「ユーロ」のオプションの18インチのメッキを履かせています。
このセルシオはドノーマルですが、これをベースに、「こんな風にイジって欲しい」というリクエストがあれば、できる範囲でカスタムの相談に乗ることもできます。
#05
40LSロング
ロングでサンルーフ付きは本当にレア。まず街で見掛けることはない!
最後にオススメするのは、超レアな40LSロングの後期です。ロングでサンルーフ付きっていうのは本当にレアで、ほとんど見掛けることがないクルマ。しかも、グレードは「エグゼクティブ」で、豪華装備が目白押し。マクレビはもちろん、後席には純正コンソールモニターも装備。460ショートのオプションが、このエグゼクティブは全て標準装備されているので、ベース車としてはめちゃくちゃいい。日本のセダンのフラッグシップの凄さを間違いなく体感できると思います。
40LSロング
年式:2014年式
距離:9.3万㎞
価格:331万円
エアロはフロントのみモデリスタを装備。ホイールはコンケーブが魅力のグノーシスCV202の21インチ。車高はエアサスコントローラーで落とすことができます。カスタム的にはシンプルですが、とにかく、ロングでサンルーフという希少価値が凄いですし、エグゼクティブの豪華装備も本当に凄いので、周りの人たちから間違いなく憧れの目で見られると思います。
もちろん、価格は高いですけど、若い人たちにこそ、こういう本物のセダンに乗って欲しい。そして、セダンの凄さを知って欲しい。知れば絶対に、みんな、セダンの虜になると思います。
アレスには今回紹介した車輌以外にも、たくさんの魅力的なセダンが揃っている。アレスと言えば、王道VIPの「センチュリー」や「セルシオ」や「クラウン」で有名だが、ミドルサイズのマークXやレクサスISもよく売れているそう。最近は他のショップがやらないような車種にも目を向け、例えば、15クラウンや17クラウン、20セルシオなど、旧世代のセダンも積極的に仕上げて販売している。
「意外にも20代前半の若い世代の方たちに人気があるんです。今のクルマにはない、カクカクしたボディがカッコイイって。数年前から『ちょっと昔のクルマブーム』の兆しがあって、若い子たちだけでなく、少し上の世代の方たちも、一周回ってカッコイイみたいな感じになっているように思います」とアレス岐阜本店の田中店長。
今回の5台のホンネのコメントを読めば、どれだけセダンに精通し、どれだけセダンが好きか、というのがよく分かるだろう。ドノーマルの中古車とは違い、特別なカスタムが施されたセダンは、当たり前のことだが、知識が豊富な専門店で買うのが絶対にいい。その意味では、アレスは絶対にオススメ。今回は若い世代をターゲットにした内容になっているが、もちろん、ベテランも大歓迎。アレスに行けばきっと、誰もが満足できる一台と出会えることだろう。
◉取材協力
アレス岐阜本店
岐阜県山県市梅原586
tel.0581-22-2114
営業時間|10:00~19:00
定休日|年中無休(年末年始除く)
◉文・写真|VIPスタイル編集部