大人気のクラウン。今回は210系クラウンのカスタム実例をご紹介。シンプル系から派手系まで、様々な仕様が登場する。ぜひ210系クラウンのドレスアップの可能性を堪能して欲しい。
やり過ぎず自然なイジりで
さり気ない高級感をまとう
まだ210系が現行だった頃に新車買い。18、200系に続いて必ず210系の時代が来る、そう考えての選択だった。新車ベースということもあり、カスタムはシンプル路線。前後バンパーはエイムゲイン純VIP GTを巻き、リアはマフラーフィニッシャーから左右4本出しに変更するが、その他のアレンジは塗り分けに留めた。車高はボルドエアサスでダウン。キャンバーもナチュラル派ゆえにアームは組まず、足元にはシンプル派の王道・BBS LMの20インチを合わせる。派手さで目立つのではなく、滲み出る高級感で勝負するのがオーナーの信条。
レクサスLSにも負けない
インパクトのあるマスクに
クラウンにするかLSにするか。購入前に相当悩んだが、「スピンドルはLSだけじゃないけど、イナズマグリルは210アスリートだけ」という点に価値を見出して決定。そのマスクの存在感をより高めるべく、Jユニットのツインフォグを投入し、フロントスポイラーはデイライト付きのブレーンX10を選択。「レクサスLSに負けないインパクトを目指しました」。足まわりにもこだわり、F9・5J、R10・5Jで際どいインセットのブラックフリートV625Cを、エアサスで落として何とかねじ込む。攻めたツラとコンケーブの相乗効果で迫力倍増。
210系では希少なターボ
爽快な走りで通勤もこなす
210系ではアスリート後期だけに用意された2Lターボ。それを「せっかくなら走りも楽しみたい」と、新車で購入した。当時はマイチェン直後につきパーツがあまり出ておらず、カスタマイズするには前期の方が有利だったのだが、誰よりも先に後期をイジってみたかったという。エアロは少ない選択肢から純VIP GTに決定し、ホイールはスポーティ意識でプロフェッサーSP1を装着。車高調は326パワーのチャクリキダンパー。バネはF45・R12Kと高レートを合わせた。「通勤車なので車高は控えめ。ハンドルは全切りOKです」。
クラウン顔にマジェのリア!?
ひと味違う純正系カスタム
かつて11系、12系、13系とクラウンを乗り継ぎ、アリストやマジェを経て再びクラウンに回帰した清見サン。ドレスアップは純正由来のパーツを使うのがこだわりで、フロント・サイドはトムスを選ぶ。リアに関しては、210マジェ用のモデリスタバンパーを加工して付けるというひねり技。テールランプも合わせて210マジェ純正に交換した。「顔は210アスリートなのに、リアに回ってみるとなぜか210マジェ。遊び心ですね」。フォグをガラスレンズ&HID化したり、リアのナンバー枠をOPのメッキ製に換えるなど、さり気ない小技も光る。
各部ブラックアウトで締め
赤の差し色でアクセントを
210アスリートのアイコンというべきイナズマグリル。何より目立つその部分をブラックアウトして個性を演出する。さらに王冠マークも社外のブラックタイプに換え、リアのエンブレム類まで黒塗装。スポーティでありながらどこか妖しい雰囲気も漂わせる。そんな中、エイムゲインGⅢSのスポークから覗く真っ赤なキャリパーが実に鮮やか。よく見るとホイールは運転席側がブラポリ、助手席側はブラックとディスク色を左右で変えている。こうした心憎い工夫はベテランオーナーならでは。車高はエアサスで落とし切るなど基本も怠らない。
RI-DとAMGブレンボ
豪華すぎる足元に要注目
超々ジュラルミン製の高級ホイール、BBS RI-Dをオリジナルゴールドに染め、AMG仕様のブレンボブレーキと組み合わせる。その足元だけで、たぶん今なら210クラウンの中古車をもう1台買えるだろう。エアロもポン付けではなく、フロントはJユニット+Kブレイク+ワンオフリップ、サイドとリアはJユニットとKブレのニコイチ。室内はダッシュや天井、ドア内張りなどをアルカンターラで張り替え、ステアリングはリアルカーボン加工。中も外もかなりやり込んでいるが、派手すぎずトータルではスッキリした印象に仕上げている。
ツボを押さえたカスタムで
センス良くまとめた1台
21歳にして表紙車の座を獲得。経験は浅くとも持ち前のセンスで成功を掴んだ好例だ。後期顔面移植、純VIP GTのボディキット、エアサスで落とした足を軸に、210アスリートの素材の良さを生かしたドレスアップを展開。エアロは加工せず、35GT-Rのガンメタ塗り分けのみで元々の造形美を引き立てる。ホイールはエイムゲインGTM。ディスクカラーのSBCはプレシャスブラックパールのボディと相性良し。ゴールドキャリパー&ドリルドローターの組み合わせも秀逸で、フェンダーの被り具合やキャンバー角まで計算されている。
1枚だけ赤いバラの花弁で
女の子らしさを演出する
スポーティ感を加速するシルクブレイズのエアロを装着。屋根はマットブラックでペイントし、テールもスモーク塗装して引き締める。さらに車高はユニバーサルエアーのエアサスでがっつり下げ。これだけ見ると女性オーナー車らしからぬ精悍さだが、ボディサイドにあしらわれたバラのデカールと、その花びらを1枚だけ赤に染めたところに女子っぽさを滲ませる。「密かにリアのエンブレムもスワロフスキーでデコっています」。ちなみに愛車のフェイバリットポイントはイナズマグリル。押し出し感とイカツい雰囲気が堪らないのだとか。
低くワイドなフォルムから
ユーロテイストを漂わせる
黒のように見えるボディカラーはベンツ純正エメラルドグリーンメタリック。光が当たると緑が浮かぶ変幻系の色。「他と被らないし、キレイなので気に入ってます」。テーマはユーロ意識。エアロはJユニットを選び、フロント左右の開口部はアウディRS5風にアレンジした。フェンダーも加工済みで、F3・5、R5センチのオバフェンはアウディA7がモチーフになっている。「自然な造形がこだわりです」。足元にはワークエモーションCR3Pの19インチをセット。イデアルのエアサスで落とすが、ホイールには被せずリムを1周キレイに見せる。
新車フェンダーを容赦なく
切り刻んで最先端を行く
まだ210クラウン前期が現行だった2014年7月に新車で購入。それから僅か2ヶ月後にフェンダー加工に踏み込むという驚異のスピードで注目を浴びた杉本クラウン。しかも昔ながらのくっきり系オバフェンで、あえてミミもなし。ツラ具合もパツパツだ。ボディはオリジナルのミッドナイトパープルにオールペンし、内装も総張り替え。一気呵成の勢いのまま、2015年11月号では見事に本誌のカバーカーに輝いた。「まだお手本も少なく大変でしたが、現行車をイジる面白味をたくさんの人に知ってもらえたかなと思います」。