スーパースターのレオンハルトシリーズは、欧州車に似合うスタイリッシュなホイールをコンセプトとした、鋳造3ピースにこだわるブランドだ。
しかし、2018年にこのフォージドLF-S1を発売したことで、同ブランドに大革命が起こった。
基本デザインは5本スポーク。
しかし、ホイールセンターからリムに伸びるスポークは、ラインを強調したセンター部分と、エッジ感を強調したサイド部分が複雑に交錯するクロスドデザインを採用。
ホイールをどの角度から眺めても、切れ味鋭いシャープさと繊細なライン構成を見せる。
この意匠を実現するため、初の鍛造製法を採用したことがこの大革命の理由である。
この複雑な立体造形を見せるディスクは、通常のコンケーブディスクと、大口径キャリパーに対応したディープコンケーブディスクの2種類を設定。
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さらに、マシニング製法で生み出される美しいブラッシュド処理は、センター部分は回転方向へ、スポーク両側面はリム側への放射方向へと伸びる2タイプを両立させたラジアルブラッシュドを採用。
こちらも初めての試みである。
独創性の塊であるLF-S1は、既存のVIPの豪華絢爛なイメージを踏襲しつつ、流行のUS系セダンにも通ずる万能デザインが魅力的。
この新しい価値観は、今後のセダンシーンに大きな影響を与えるだろう。
●VIPスタイル編集部
掲載:2018年6月号
文=酒寄 俊幸 写真=冨川 真一