自慢のドレスアップを完成させるために大切なこと。それは、自分が思い描く方向性から、ブレることなく突き進むことだ。
石川クンの愛車である50フーガは、2010年に入手してから8年もの歳月に渡って、じっくりと煮詰められてきた努力の賜物だ。目指したのはユーロVIP。
「誰が見てもカッコイイと思ってくれるクルマを目標にしました」との言葉通り、派手ではないが、トータルバランスに優れた一台となっている。
そのバランスの探求心は、見事なホイールのツライチを見れば理解できるが、彼の細かいこだわりは、そこだけではない。
例えば、フロントスポイラーは、ファイナルコネクションとブラックバイソンのBMW用をベースに製作。立体的で力強さが印象的な造形をそのまま生かし、狙い通りのビジュアルを獲得することに成功。
さらに、リアのオーバーフェンダーは、ドアパネルのアーチ形状を変更するという大掛かりなリメイクを敢行。
フーガのドアパネルはアルミのため、加工をする上でネックになる。しかし、信頼関係を築き上げたショップ・ティアラの技術とセンスに一任したことで、完成度の高いボディバランスを実現したのだ。
「マイホームを手に入れたことで、手放そうかと悩んだこともありました。それが原因で、この外装フルリメイクを完成させるのに1年近くかかってしまったんです。でも思い留まって良かった!」。
多くのVIPオーナーが抱える現実問題もクリア。彼のドレスアップ人生が末永く続くことを、応援していきたい。
●VIPスタイル編集部
掲載:2018年8月号_巻頭特集 オーナーたちの最新スタイリング
文=酒寄 俊幸 写真=木下 誠