スカイライン。その歴史はモータースポーツで彩られており、ドレスアップシーンにおいては、特にVIPというカテゴリーでは、決して人気ベース車ではなかった。しかし、型式が〝R〟から〝V〟に変わった先々代あたりから、少しずつ様子が変わり始める。
「スポコン、USカスタム、そして今をときめくスタンス系と、徐々にスカイラインの人気は高まってきたと思います。特に現行のV37系はアメリカで人気で、エアロの問い合わせも多い。その流れはきっと日本にもやってくると期待を込めて、この度エアロを開発しました」と、エイムゲインの伊藤チーフ。
シリーズは押しも押されぬエイムゲインの看板ブランド、純VIP GTだ。セダンに相応しい高級感と、トレンドのスポーティ感。相反する要素を巧みに融合させた純VIP GTは、V37に抜群のハマり具合。
「トヨタやレクサスはどちらかと言うとカチッとした優等生な雰囲気ですが、V37は51フーガに通じる優雅なシルエットが特徴。それでいて顔付きはワルっぽく、だから純VIP GTはジャストな選択でした」。
フロントは、ボディラインを受け継ぐ抑揚の効いたラインワークで構成され、まずは高級感を昇華する。その上で、丸い純正フォグをインサートキットで四角く演出。さらにアンダーに脱着可能なフラップも与えて、疾走感も向上させた。サイドも折りたたんだ翼のようにボトムを摘み、スピーディに仕上げている。
そうした流れを踏まえ、リアはバンパー取り付け部から約15ミリ延長し、VIP的重厚感と存在感をアップ。走りのテイストアップはボトムのディフューザーが担当だ。そしてここに、エイムゲインの技が光る。
「純正マフラーが内寄りなため、その間のディフューザーはどうしてもコンパクトになる。しかしそれではスポーティ感が足りない。なのでマフラーの外側にダクトを設計し、そのダクトを含めてボトムをワイドに囲うことで、迫力を出しました」。
持ち前のスポーツ性はそのまま、高級感を進化させたV37スカイライン。それをさらに昇華する純VIP GTの登場で、ドレスアップシーンにおける勢力をますます拡大するのは、時間の問題と言えそうだ。
(問)エイムゲイン
http://www.aimgain.net
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●VIPスタイル編集部
初出:VIPスタイル2018年2月号
文=内田 俊輔 写真=高原 義卓