ドレスアップをする上で、心強いのがショップの存在である。しかし、そのパイプがなく、一人で悶々としたドレスアップライフを歩むユーザーも珍しくない。佐々木クンもその一人だった。そんな彼の思いを打ち砕いたのが、冷清水サン率いるカーブティック ヴォイス。数々の有名カーを輩出してきた千歳の人気ショップである。
「16アリストをドレスアップしている会社の先輩にヴォイスへ連れていってもらったんです。それまでもドレスアップに興味はあったんですが、ショップとのツテがなくて……。当時乗っていたエルグランドもマフラーと足まわりとテールを変えたくらい。でも、ヴォイスと知り合えたことでハマりました」。
その後、事故をきっかけにエルグランドを手放し、現在の愛車である18マジェをゲット。これが佐々木クンの内に秘めたるドレスアップ欲をさらに掻き立てることになった。
「納車した時点でプラチナムとエグゼキューターが付いていて、ワインレッドにオールペンもされていた。アームとトーコンで足まわりも補強されていたので、冷清水サンから『このままでも十分イベントに出せるレベル』と言われました。でも、自分で作ったわけではないので、手を加えることにしたんです」。
愛車に新たな息吹を吹き込むために目指したのは、徹底的なシンプル仕様。それを具現化するため、さらにパーツを装着するわけでなく、各所をスムージングするなど、あえてマイナスの戦略を選んだ。
「エアロを装着しているのも本意ではないんです。社外バンパーでありながら、純正ちっくに見せたい。そのためにも、リップの開口部やAラインはいらないかなって。イベントでは『どこのハーフなんですか?』と聞かれることもあるんですが、これも全て狙い通りなんです」。
佐々木クンの飽くなき純正への思い──それを叶えるため、真っ先に手掛けたのがリアまわり。プラチナムの特徴であるディフューザーフィンを3本ともスムージング。さらに、アイキャッチ効果として最適な、LEDリフレクターも躊躇なく排除した。
「納車された時からリフレクターの配線が切れていたのもありますが、電飾系があまり好きではないので、取ってもカッコいいかな、と」。
純正ちっくに見せるための佐々木クンの思いはこれだけでは終わらない。現仕様では4本あるマフラーを、今後は2本にすることも予定しているのだ。
「18マジェの純正が左右1本出し。より純正に近づけるためにも、マフラー出口も作り直して左右1本ずつにしようと考えています」。
納車時はボディ同色だったディフューザー部をツヤ無し黒で塗り分け。フロント開口部などと同色にすることで、統一感はもちろん、引き締まった印象に仕上がった。
純正パーツでは意味がない。あくまでも社外パーツを使い、純正っぽく見せるのが彼の信条である。今後の進化からも目が離せない。
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●VIPスタイル編集部
掲載:2019年2月号_THE デビュー!
文=幸谷 亮 写真=木下 誠