大人気のクラウン。今回は18系クラウンのカスタム実例をご紹介。シンプル系から派手系まで、様々な仕様が登場する。ぜひ18系クラウンのドレスアップの可能性を堪能して欲しい。
リアに回ると正体が判明?
サプライズで注目を浴びる
クロームメッシュの輝きに目を引き寄せられる。USラグジュアリーを意識した200クラウンか、と思いきや、実は18クラウン。ボンネット・ヘッドライト・グリル・バンパー・フロントフェンダーと、フロントまわりを一式、200用に換えている。「パーツ代と工賃合わせて40万円くらいで移植できました」。リアは18系のままだが、これは全身やってしまうと200系にしか見えなくなってしまうため。顔は200なのにお尻は18? という不思議感を演出するための仕掛けだ。「誰とも被らないし、詳しい人ほど注目してもらえるのがいいですね」。
難易度が高めのミニバン用
エアロとのニコイチに挑戦
フロントはKブレイク・プラチナムをベースに、同ゼロカスタムの20ヴェルファイア用を合体。サイズ感がまるで違うため、下手を打つとデザインが破綻するところだが、ニコイチマイスター・KCスタイルの技術力があればこの通り。特徴的な縦フォグやフィン付きの開口部を絶妙なクリアランスでバンパーにインストール。汎用3連+V36用プロジェクターを入れたヘッドライトとの相乗効果で、迫力満点の顔に仕上がった。そのインパクトを生かす意味でもフェンダーは純正をキープ。ただし車高はユニバーサルエアーエアサスで妥協なく落とし切る。
18のバランスを保ったまま
ワンオフ加工で個性を追求
鼻先を尖らせたユーロテイスト溢れるフロントに、リアタイヤ後方から飛び出す片側3連のサイドマフラー。ボディは光沢感の美しいレクサス純正ブロンズメタリックに染め、全身からスペシャル感を漂わせる。さり気なくリアフェンダーはワイド化されており、出幅は3センチ+アーチ上げも5センチ。この仕様ならもっと出しても似合いそうな気もするが、「やり過ぎると18クラウンのバランスが崩れてしまう」とあえて抑えを効かせた。足はハイドロでダウン。乗り心地が硬すぎず、エアサスのようにコンプレッサー音が響かないのも決め手だった。
モチーフはクラウンの「F」
見た目と走りの両面を磨く
RC FやGS Fのように、もしクラウンにもレクサスのFモデルがあったらノがテーマ。40LSのプロジェクターや600中期のOPフォグ、IS F用ブレンボブレーキなどのレクサス純正パーツを随所に移植。さらに40LS風ウインカーミラー、IS F風のマフラーカッターといった社外品も組み合わせ、未知なるトヨタ版Fモデルを追求する。足元にはBBS LMチャンピオンエディションの19インチをおごり、車高はボルドエアサスでローダウン。普段の走行車高も低いままでイケるよう、調整式アームや強化スタビを導入して運動性能も磨く。
シャープな造形美で魅せる
上級スーパーカーテイスト
スーパーカーを意識しながらも、決して派手に振りすぎない。巨大な開口部もダクトも使わず、メリハリの効いたボディメイクで勝負する。注目はワンオフのブリスター。フロントはタイヤハウスを持ち上げるように力強く膨らませ、リアはドアノブ下から上に切れ上がっていくラインでワイド化。リアドア後方は一段落として立体感を出した。「造形はフロントが86、リアはアテンザがヒントになっています」。ボンネットにも両端を摘んだような3Dラインを投入。フロントバンパー先端部の尖りと合わせて、スーパーカーテイストを巧みに表現した。
イベ会場でも目立ち度抜群
ザックリ系のラインワーク
鋭利な刃物で刻んだような開口部に、これまたザックリ切られたリアドアダクトが衝撃的。フロントのアンダーフラップはリアルカーボン製、左右に配したデイライトはアクリル製と、組み合わされる素材までひと味違う。「イベントで勝つために作りました」という渾身の仕様なのだ。エアロは純VIPがベースながらもはや面影はなし。リアもチタンマフラーがバンパーから飛び出す設計で、フロントに負けないインパクトを放つ。また各部のエッジーなラインを最大限にアピールすべく、ボディは陰影の出やすいオリジナルシルバーでオールペンした。
純VIP GTのニコイチで
ドレスアップ熱が急上昇
アグレッシブな意匠がウリのエイムゲイン純VIP GT。そのLS用の顔に一目惚れし、「どうしてもコレを付けたい!」とニコイチに挑んだ。当初は車高調とホイールまでと決めていたドレスアップ計画だが、このバンパーを付けたことで歯止めが効かなくなったという。続いてMJKカスタムズのブリスターキットを装着し、ボディを6センチワイド化。そこからついでとばかりにレクサスIS純正のソニックチタニウムに全塗装も敢行。純VIP GTの立体造形やブリスターのラインが、このカラーでよりくっきりと鮮明に浮かび上がった。
大胆なデザインブリスター
進化を続ける塩月クラウン
2014年10月号で表紙を飾った塩月サンの18クラウン。その後もたゆまずドレスアップを継続し、またガラリと雰囲気を変えてデビューしたのが2016年のこと。フェラーリレッドに染まるボディに、強烈インパクトのセンター4本出しマフラー。そしてうねるような3Dラインを描くブリスターフェンダーで周囲をあっと驚かせた。ご覧の通り、停まっていても躍動感たっぷりのスタイリングだが、走行時はさらにアグレッシブさを増す。足まわりも煮詰められ、エアサスでやや上げた際にも、いい感じのツラ具合で走れるセッティングになっている。
全身ロリンザーにこだわり
自己流を貫くゼロクラウン
ユーロ意識、あるいはベンツ意識というオーナーは少なくないが、さらに一歩踏み込んだロリンザー意識。意識というより、リアルにロリンザーパーツを採り入れてスタイルを作っている。まず前後バンパーはロリンザーW221用、サイドはロリンザーW220用を加工して装着。元のデザインは崩さず、ダクトやラインなどアレンジも加えないのがこだわり。ホイールもホール開け直しでロリンザーLM-6を履き、フェンダーダクト、ブレーキキャリパー、マフラーまでロリンザーパーツを採用。ここまで徹底的にやったゼロクラは例がないだろう。
車高短を追求するいぶし銀
オーナーとのギャップも魅力
地面に張り付くようなローフォルム。足まわりは車高調、フルでアームも投入済み。前後10・5Jと純正フェンダーには厳しいサイズのマイスターM1は、シビアなツラ具合で収める。イベントに参加するようになってからアピール度を高めるためにエアロも組んだが、基本路線はあくまで車高短。そんな硬派な18クラウンの所有者は、当時21歳・学生だった睦サン。今回は顔写真を掲載しないが、念の為にいっておくと、睦サンはスラリとした美脚の女性である。「愛車に女の子らしさは出さない主義。私自身、男っぽい性格というのもあります(笑)」。
エアロもホイールも規格外
スーパーカーVIPの衝撃
獰猛なフロントマスクはSADカスタムのハイエース用エアロ・スティンガーで実現。サイズの違いは明らかな車種だが、元のデザインをできる限り崩さず、際どいバランスでゼロクラのボディに馴染ませている。先端を鋭く伸ばし、ワンスター加工のアンダーフラップを組み合わせたのも成功の要因だろう。リアもド派手にブラパル加工。こうなると足元も普通ではいられない。F10・R14センチのオバフェンに合わせたのは、F10・5/R14Jという規格外のマイスターS1だ。「リアルなスーパーカーが履くような極太サイズをねじ込みました」。
事故から箱替えして復活
差し色の黒を効果的に使う
オリジナルソリッドホワイトのボディに、漆黒のアクセントが映える。屋根はカーボン、ボンネットはメッキブラックのカッティング、そしてエアロ各部は塗装。同じ黒でも細かくアレンジしたのがポイントだ。エアロはワンスター加工。実は前愛車に付けていたもので、不慮の事故により無残に割れてしまったが、補修して大事に使っている。ちなみにその際、クルマの方は廃車になったため、この車体は二代目。また新たにイジっていくにあたり、今回はブリスターにもチャレンジ。リアドアに刻んだシャープなダクト&塗り分けで存在感を高めている。
大好きな18クラウンだから
日々の通勤時も一緒にいたい
ロイヤルからアスリートへ、2台目の18クラウン。「大好きなクルマ。スポーティなアスリートにも乗ってみたかったんです」。基本路線はシンプル志向で、エアロはLDJデザインを採用。当時新作だった丸フォグとデイライトのアタッチメントも装着し、LEDイカリングを投入したヘッドライトと合わせて、光の演出は華やかに楽しむ。通勤車ゆえ、車高は無理しないレベルでローダウン。ハンドルは全切りが可能だ。「エアロも小振りなので運転しやすいですね」。愛着はますます深くなるばかりで、週に1回の手洗い洗車がルーチンになっているとか。
アスリートをより速そうに
GT系のイジりで魅せる
好みはGT系スポーツ。そのスタイルを作るべく、エイムゲイン・ジェネレーションのエアロはほとんど原型がなくなるまで加工されている。フロント左右にはハイパーLEDデイライトを、中央開口部にはインタークーラーをセットし、アグレッシブさをプラス。リアも凸型のディフューザー仕様に作り変え、レーシーなハス切り4本出しマフラーを装着する。一方でボディは高級感のあるジンジャーブラウンメタリックで全塗装。これに合わせて足元のレオンハルト・ラーゼンは限定色のマイスターブロンズを選び、カラーバランスも丁寧に整えた。