もともと完成されたフォルムのW213アバンギャルドスポーツである。そこに何かを足してバランスを失うなら、何も付けない方がいいという意見もあるに違いない。
しかし、このプルシャンブルーのハーフキットはどうだろう。純正らしさがスポイルされている印象は一切ないのに、純正とはひと味違うスポーティ感。まるでさらなる上級グレードのような装いに見えないだろうか。
例えばフロント。基本的には非常に小振りながら、中央開口部のあたりは軽く持ち上げ、前方へ60ミリほど出すという大胆な造形。斜めから見るとそのカタチがよく分かるが、奥にはしっかりメッキの純正フィンがキラリ。さらに左右開口部も純正のカタチを生かせるよう、そこを回避する設計になっている。
また、リアもマフラーを囲い込むようなディフューザーの意匠は保ちつつ、ひと回りボリュームUP。縦フィンも追加されているが、カタチは控えめなのでそこまで目立たない。
パッと見た感じはあくまで純正風、しかし身に纏う雰囲気は純正より確実にスポーティ。そんなさり気ないイメージチェンジこそ、プルシャンブルーエアロの真骨頂。
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