


【VIPスタイル|オリジナル記事】
東京オートサロンの来場者たちの投票によって「1番」を決める、東京国際カスタムカーコンテスト。岐阜県のアレスが手掛けた白の現行センチュリーが、セダン部門の最優秀賞を勝ち獲った。文字通り、会場を沸かせたセンチュリーは、現在、アレス岐阜本店にて特別展示中。誰でも気軽に見ることができる。
昨年の2024年はオーバーフェンダーにしたセンチュリーを出展。そして、今年の2025年も車種は同じくセンチュリー。アレス=センチュリーというイメージを、より確固たるものにするのが最大の狙い。ただし、出展内容が同じではつまらない。そこで今年は白と黒。全く違うコンセプトで製作した2台のセンチュリーを会場に持ち込む。
実は今回、デモカー製作の布陣がいつもとは少し違った。例年、代表の上山サンを中心に進めてきたが、今回は裏に回り、「白と黒の2台のセンチュリーを作る」というアイデアを出した、アレス岐阜本店のスタッフたちが主導権を握る。
黒のセンチュリーは王道スタイル。ザ・センチュリーといったドレスアップを施す。高級感があり、クリーンで、誰もが納得する仕様である。もう一台、白のセンチュリーはスポーティ仕様。一瞬ドキッとするような大胆なことをやっている。「これは僕自身の中にはない発想でした」と上山サンは言っており、アレス岐阜本店の若いスタッフたちのセンスが導き出した。
ロゼルのエアロと純正メッキを黒で塗装したことで、下まわりのボリュームがUPしている。マフラーとウイングも装着し、スポーティな雰囲気を演出。
スポーティさを薄めるために、あえてウイングは未装着。カーテンも高級感の演出に欠かせない要素。車高はホイールが被るほど、ガッツリと落とす。
黒のセンチュリーと比較して見るとよく分かるが、白のセンチュリーは全てのメッキを黒で潰している。特徴的なバンパーやグリルはもちろん、ヘッドライトの中も、窓の枠も、そして、フェンダーのアーチモールさえも、とことん全部。この2台はどちらもオリジナルブランド・ロゼルのエアロパーツを装着しているのだが、全くの別物に見える。車種もエアロも一緒でも、仕上げ方ひとつで全てが違って見える。
高級感とスポーティ。選ぶホイールによって、雰囲気は大きく変わる。黒にはワーク イミッツ、白にはワーク エクイップE05を合わせている。
東京オートサロンの最終日。ブースに封筒が置かれていた。その中にはセダン部門にノミネートされたことを知らせる用紙が入っていた。それを知ったスタッフ全員が大喜び。その後、特別会場で受賞式が開催。最優秀賞はそこで発表される。アレスの名が呼ばれた時は、本当にみんな嬉しそうな顔をしていた。
センチュリーはイジってはならない。センチュリーはこうイジるべきだ。そんな固定概念を全部崩した白のセンチュリーが最高の栄誉に輝く。2台並べている中で、黒ではなくて白に票が集まったというのは、日本最大のドレスアップ業界の祭典・東京オートサロンでは、普通ではない、普段絶対に見られない、一度見たら目に焼きつく、そんなクルマを見たいという来場者たちの気持ちの表れだろう。
2025年の今年、アレスは創立20周年を迎えた。そんな大切な節目の年に、アレスはこれ以上はない最高のスタートを切った。
取材協力
アレス岐阜本店
岐阜県山県市梅原586
tel.0581-22-2114
アレス愛知店
愛知県稲沢市福島町中浦7-1
tel.0587-50-6871
営業時間|10:00~19:00
定休日|年中無休(※年末年始除く)
◉文・写真|VIPスタイル編集部