VIP全盛期に大活躍した、カラー限定チーム・シルバーソニックが再び本格始動。
ボディラインがハッキリと出るために、誤魔化しが効かない最も難しい色がシルバー。それ相応の自信がなければ選べない色である。
結成当時の話も交え、シルバーソニックの過去と現在、そして、未来に迫る。
>> 本拠地:関西
>> 結成:1999年5月
>> ジャンル:セダンのみ
>> 台数:3台(当時は最大77台)
シルバーソニックは今から21年前、1999年に3台で発足した。
「きっかけは僕のセルシオの仕様変更。テーマはユーロで、それに相応しい色は何かと考えた末に、シルバーに辿り着いた。その当時、シルバーは圧倒的な不人気色。あえて、その色で勝負しようと思ったのが、シルバーソニックが生まれたきっかけなんです」と福岡サン。
その1999年は「世紀末銀物語」をキャッチフレーズに活動し、翌年には鈴鹿サーキットでイベントを主催。
「全国各地から550台がエントリーしてくれた。今でも本当にありがたいと思っています。このイベントを契機に、シルバーソニックの名前を全国に広めることができました」。
その後も手を緩めずに、あらゆるイベントに参戦。そんな姿に共感したオーナーたちが次々とシルバーに塗り替え、2004年にはメンバーの総数が77台に到達。
もちろん、このチームはシルバーなら誰でも彼でも入れるわけではない。フルエアロであること、オーバーフェンダーであること、内装までやっていることなど、厳しいルールがあった。それを踏まえて考えると、77台というのは凄い。
そして、ここ数年は存在を潜めていたが、結成20年の節目に、結成当時と同じ3台でリスタートを切る。
「3人が強い気持ちで、もう一度、シルバーソニックの看板をあげたいと言ってくれた時は嬉しかったです」。
メリハリボディに相応しい
極上のオリジナルシルバー
川上 繁利
島根県 / 44歳 / VIP歴20年
ドレスアップのテーマはワイド&ロー。必見は何と言っても鉄板溶接で丁寧にカタチ作ったオーバーフェンダー。
「当時風のくっきりとさせたデザインが自慢です」。
20インチのジスタンスW5Sに合わせて、フロント側は5センチ、リア側は9センチのアーチ上げも敢行し、狙い通りの着地スタイルを手に入れた。
そして、注目のボディカラーはオリジナルNSXシルバー。シルバー系3色とオパールホワイトを配合させることで、スカッとした色味に仕上げた。
さり気なくゴールドを効かせた
スポーティ仕様
鶴長 歩
岡山県 / 40歳 / VIP歴22年
レクサスGSに相応しい、スポーティ感を見事に底上げ。フロントに投入したインタークーラーを筆頭に、フェンダーダクトやリアバンパーサイドダクトなどで、走りのイメージを強調。
フロントからリアへと繋がっている窓上のモール。ここは純正の色を削って、ステンレスの素材感を出している。そういった細部へのこだわりも強い。
ボディ色は新型NSX純正にゴールドパールを5%配合したオリジナルシルバー。光の加減でうっすらとゴールドが浮かび上がる。
現在のVIPシーンの先頭を走る
西田クラウンも加入
西田 悠二
大阪府 / 29歳 / VIP歴6年
VIPスタイルの表紙車であり、かつ、積極的なイベントへの参加も相まって、全国にその名を轟かせる西田クン。まだ二十代後半なのだが、そんな勢いのあるトップオーナーの加入も、シルバーソニックの再始動を大いに後押した。
エアロはKブレイクのハイパーゼロカスタムがベースで、各部に手を加えて個性をプラス。スパークファインが手掛けたオーバーフェンダーとボディカラーも、極めて美しい。外装との大きなギャップが魅力の赤内装も自慢だ。
アダルトユーロスポーツがテーマ。前後のライトは20セルシオ後期を移植。前後バンパーはエボリューション加工、ホイールはMAE JAPAN。カラーはブリリアントブルーシルバープラズマティックで、光の加減でキラッと輝く。
JIC車高調を投入し、圧倒的な低さを誇ったセンティア。純正フェンダーながらも、そのこだわりに敬意を表してメンバー入りした異色の一台。存在感抜群のフロントバンパーはアドミレイション加工、サイドとリアはミトスがベース。
BMWのグリルを移植し、その当時、大きな話題を集めた車輌。エアロやブリスターなど、とにかくワンオフ尽くしで、しかも、全て自作。そこもポイント。パーツの少ないローレルをここまでイジったのは、全国でも彼だけだろう。
当時、大活躍だった14マジェスタ。ユーロをイメージしたオシャレなスタイルで人気を集めていた。エアロはIMC加工、オーバーフェンダーはF4・R6センチ出し。完璧なツラをキメたホイールはトラフィックスターの19インチ。
澤クンの33セドリックも大人気だっただけに、きっと覚えている人も多いだろう。テーマはシンプルで、エアロはエイムゲインを選択。足まわりはスパークファインのワンオフ。この低さでも余裕で、どこでも走り抜けることができた。
スパークファインの喰田サンのディアマンテ。外からも中からもオシャレな雰囲気を漂わせていた。深リム全盛の時代に、あえてリムなし1ピースのレーシングスパルコNS06ハイパーを装着。ツライチも文句ナシの完成度誇る。
屋根の低さにとことんこだわった一台。せっかく新品タイヤに履き替えたのに、車高が上がるのが嫌で、わざとタイヤを削ったという逸話も。当時は低車高戦国時代。その中で先頭を走っていたのが、このセンティアだった。
ドレスアップのテーマはシンプルでユーロっぽく。15マジェスタに相応しい、どっしりとした佇まいが特徴だ。オーバーフェンダーはF4・R7センチで、今でも通用する完成度を誇る。そして、エアロパーツはKブレイクをチョイス。
当時のセルシオオーナーの中では珍しい、ナチュラル系オーバーフェンダーで違いを出したのがウリ。ボディカラーはゼロクラのプレミアムシルバーパールを採用していた。エアロはエイムゲイン、ホイールはエクイップを選んだ。
今回の取材は現役メンバーの3人に声をかけたのだが、あれよあれよという間に、OBメンバーたちも集合。
「このノリの良さがシルバーソニック。都合を合わせてパッと集まって、昔と変わらずに笑い話をして。改めて、シルバーソニックはいいチームだなって思いました」と福岡サン。
VIP全盛期に大活躍したシルバーソニック。その第二章が始まる。VIP業界にどんな素晴らしい影響を与えてくれるのか。優しいOBたちと共に、「銀物語」は続いていく。
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