オーナーは24歳の若者。それだけに少し目立ちたい気持ちもある。現行の50LSの良さを消さず、どうイジるのが最適か。光と塗り分けという手法で個性を出したチョイ派手仕様。
24歳の現行LSオーナーと聞くと、あなたは一体、どのような人物を想像するだろうか。
エエとこのお坊ちゃんか。あるいは、日々、節約をして頑張るガチガチのローンレンジャーか。
ここで紹介する彼は、そのどちらでもない。若くして起業し、寝る間も惜しんで事業の足場固めに奔走。やがて、その苦労は実を結び、必死で突っ走って来た自分へのご褒美として、LSを手に入れた。
しかも、その購入プロセスはかなり独特。2017年に現行LSが発売された当時、まずハイブリッドユニットの「500h」が先行デリバリーされたことはご存知だと思うが、彼はハイブリッドのフィーリングが苦手。しかも、他と被ることが大嫌いという性格もあり、どうにかして、国内正式発売前にいち早くツインターボの「500」を手に入れるべく、全国の販売店をネットで検索する日々を送った。
すると、関西方面の販売店が海外仕様のLS500を逆輸入するという情報をキャッチ。即、購入を決めたという(購入時は22歳!)。
「色んな人から声を掛けられました。レクサス店の方たちも『どうしてこのタイミングでターボが?』と不思議がっていました(笑)」。
その後も快進撃はまだまだ続く。ノーマルで乗っているだけでも十分過ぎるほど存在感を放つクルマだが、先述の通り、誰とも被らないように早速カスタマイズを開始。
エアロはひと目で気に入ったJOBデザインをセレクト。近年、エアロは装着感を意識させないナチュラル志向が主流だが、麻生クンはあえて逆を張り、エッジ部分をR35GTーR用アルティメイトシャイニーオレンジで縁取り、その存在を明確にアピール。
さらに、22インチのクレンツェ ヴェラーエがインストールされた足まわりは、レクソンのロワリングプロでローダウン。トドメはワンオフ製作された4本出しマフラー。文字通り隙なしの仕上がり。
ビジネスの成功の近道を聞くと、「成功への近道なんてありません。僕もたくさん失敗しています。ただ、同じ失敗を繰り返さないことで、少しづつ前に向かうことはできます。僕は失敗をメモするんです。何がいけなかったか、どう対処すべきか、文字にして自分に言い聞かせる。そうすることで、同じようなピンチに遭った時、いち早く対処策をとることができます」。
取材中、始まりから終わりまで、ずっと穏やかな言葉遣いで語る麻生クン。改めて、先入観で人を見るべからずというのを学んだ。24歳の現行LSオーナーは、地に足のついた立派な大人だった。
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