真っ赤な派手なボディでインパクトがある40LS。パッと見、大技にばかり目が行くが細かい部分も抜かりなし。派手だけどまとまりのある、そんな技巧的な一台。
40LSの場合は後期仕様にチャレンジする人も多いが、前期のフロントマスクが気に入っているからあえて手を付けない。
「特に600hのヘッドライトが好きで、3連のプロジェクターを初めて見た時は衝撃を受けました。
しかしこの40LSは後期仕様に頼らなくても華があり、強烈な存在感を放っている。それは目立つ要素をふんだんに取り入れているから。
「僕の中で、LS=高級車というイメージ。大人が乗るようなクルマを、ド派手で目立つようにイジるというのも面白いと思いました」。
外装は製作ショップのスパークファイン喰田サンのセンチュリーに影響を受け、オリジナルのソウルレッドでオールペン。天候によって色合いが変化する鮮やかさはもちろん、仕上がりの美しさも自慢。普段は見えないエンジンカバーもキャンディアップルレッドで塗装するなど、とことん赤推し。またメリハリを付けるため、各部の塗り分けも実施。黒で引き締めつつ、さり気なくガンメタも使っている。
「赤と黒だけだと定番なので、細かいところをガンメタで塗ることによって立体感を演出しました」。
エアロはKブレイクをチョイス。スピンドル風の造形を採用しているから、後期のような新鮮さが出る。しかしポン付けではなく、フロントはニコイチ。前期用のハイパーゼロカスタムに、中期用のハイパーゼロカスタムGTをドッキング。鋭くて立体的な開口のデザインが、アグレッシブなムードを高める。
「GTはツインフォグ仕様なので、顔つきに個性が出る。またフォグの上にあるフィンとダクトが、前から見た時にドッシリとした雰囲気が出るんじゃないかと思いました」。
リアは前期用ハイパーゼロカスタムをベースに、中期用GTの別体リアディフューザーをプラス。2重のディフューザーが躍動感を盛り上げ、車高をさらに低く見せる。足まわりはイデアルのエアサスで落としているが、着地させるよりバランスを煮詰める方向で各エアロを短縮。デザインを極力崩さないように詰めているから自然な仕上がり。
そして今年の大阪オートメッセで披露した、内装&オーディオにも注目したい。3色を上手に使い分けて絶妙なコントラストで魅せているが、実は3色すべてシルバー系という珍しいコーディネイト。
「外装に合わせてハデに振ることも考えましたが、室内空間は40LSが持っている高級感を残したくて」。
後部座席がないとセダンじゃないから、あえてリアシートを残したオーディオメイクもポイント。ヘッドレスト部にスピーカーをセットするなど、センス良くレイアウト。
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