国産高級車ドレスアップマガジン

【表紙車 / 40ソアラ】11年目にして初挑戦を連発。

40ソアラ

オーナー:SUGURU SAKAZAKI × 40SOARER

【表紙車 / 40ソアラ】
11年目にして初挑戦を連発。

10年間、白だった。勝手な想像だが、これからもずっと、白でいくと思っていた。そんな中で、突然の色替え。彼をよく知るオーナーたちは特に、驚いたことだろう。

「僕はイベントオーナーなので、会場で飽きられたくない。それが動機。2年前から考えていて、ようやく、しっくり来る色と出会えました」。

プレミアムシルバーメタリック。これはスズキのスイフトの純正色。前はポルシェのキャララホワイトで、ポルシェからスズキというギャップも面白い。センスのいいオーナーというのは大概そうで、名前の大きさよりも実を取る。

シルバーにしたことで、各部の造形にメリハリが出た。その中でも、セミブリスターの造形が引き立っている。そして、それは色だけが要因ではない。今シーズンに向け、5年間通してきたセミブリスターを壊し、実はやり替えているのである。

「前は19インチで、今回は20インチ。20インチならではの迫力に惹かれて、イチから挑戦することにしました。ホイールに合わせてアーチを作り直して、さらに、膨らみも整え直しているんです」。

40ソアラ

こだわりはソアラならではの丸みを帯びたデザイン。フロント・サイド・リアのエアロにかかる裾も大きくし、真正面、及び真後ろの見た目のインパクトも高めた。

ホイールはSSRのプロフェッサーSP4。これまで、坂﨑クンはメッシュ系しか履いてこなかった。5本スポークは人生初。彼にとってはここも大きな挑戦。

「新仕様はスポーティ感が強い。となると、ホイールもその方向に統一すべき。黒リムを合わせたのも、それが理由で、スポーティ意識です」。

ボディカラーとセミブリスターと5本スポーク。VIP歴11年目のベテランが、最新スタイルで初挑戦を連発。言わなくても分かると思うが、つまり、今シーズンへの思いは、これまでとは桁違いというわけだ。

リアバンパーサイドにあしらったJOBデザインのダクトも、スポーティ感のアップに拍車をかけている。それと同様に、今仕様のカギであるフロントフェンダーダクトも、実に効いている。

「RCFイメージで、サイドステップから立ち上げています。一枚モノの鉄板製で、パテはほとんど打たず、磁石が引っ付くのも自慢です」。

ユーロスポーツをテーマに、外装は比較的シンプルにまとめているが、内装は一転、かなり目を惹くスタイルで構築。コクピット風にダッシュボード自体を作り換えたり、前から後ろにアルミフレームを通すなど、魅せる仕様で攻めている。

レカロシートを新たに買い直し、2度目となる張り替えにも挑戦。リアシートにはロックフォードのオーディオ機材をバランス良く積み込み、極上のサウンドを響かせる。その他、室内に施したドレスアップの手数は非常に多いが、絶対に見逃してはならないのがメーターだろう。デフィーのフルカラー液晶ディスプレイを埋め込んでいるのだ。

40ソアラ

「これは故障診断機を指すカプラーと繋げると、速度も回転数も水温も油温も、全部が表示されるモニターなんです。通常はナビの横とかに設置して使うんですが、ソアラに新しさを取り入れるために、古臭いメーターと交換しました」。

そのフルカラー液晶の周りには、オレンジで縁取ったウインカーや、レクサスのロゴマークなどを、アクリル×LEDで投入。驚くほど高い完成度で、なんとメーターまでワンオフしているのだ。

各地のイベントに遠征するようになったのは約5年前からで、その後、メキメキと力をつけ、知名度も全国区に。しかし、この最新仕様を手に入れた今も、満足することはなく、やりたいことに溢れているという。

「僕の中では40ソアラが一番なので、乗り換える気はない。そして、常に最新のスタイルを取り入れたいと思っているんです。現行車でもいいし、メーカーでもいいし、いいなって思うモノが出てきたら、それをアレンジしてアップデートしていく。だから、僕のドレスアップには終わりはなくて、このソアラにも一生乗っていくつもりなんです」。

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●VIPスタイル編集部
初出:VIPスタイル2018年8月号
文=田中 覚 写真=木下 誠