17系から210系まで、歴代クラウンのサスペンションを手掛けてきたボルドワールドにとって、220系も外せない存在。まずこのクルマの素性をどう見るか。
「見た目は欧州車風の顔付きで文句なしにカッコイイです。ただ乗り心地は正直好きではない……。というのも、リアが別体式になったことでストローク量が減ったため、全体的に硬いイメージですね」。
ニュルブルクリンクで走行性能を磨いた、という謳い文句があるほどスポーツ走行に重きを置いている220クラウン。
しっかりとした足まわりはキビキビとした走りを楽しめるが、高級車という目線で見れば、その乗り味は好みが分かれるところ。
そこで220クラウン用エアサスは、ソフトでしなやかな乗り味を楽しめるようにセッティング。
リアはストローク量を稼ぐため、スペースが許す限りの大容量エアバッグを採用。
フロントの足まわりは先代と同系統のため、形式の違いによる前後のバランス調整に苦労したそうだが、そこは老舗のボルドワールド。
高いレベルで均整の取れたサスペンションを完成させた。
ご覧の通り、ローフォルムの構築はもちろんのこと、低いまま快適な走りを実現してくれる。
サーキットでのテスト走行で基本性能を鍛えてきたボルドらしく、減衰力の調整によってスポーツ走行に振ることも可能。
幅の広い乗り方を楽しむことができるのだ。
設定はRSグレードの他、標準のG/S/Bグレード全車種に対応。
220系をいち早くイジりたい感度の高いオーナーは、ぜひボルドワールドの足まわりをチェックして欲しい。
●VIPスタイル編集部
掲載:2018年12月号_新型クラウン用エアサス
文・写真=奥山 貴嗣