「何か違う」と感じさせる高きセンス|表紙車|VIPスタイル 2021年6月号
セダン女子|表紙車|VIPスタイル 2021年4月号

雑誌掲載時の話だが、どうしても外装の写真に比べて内装の写真は小さくなりがち……。今回は「もっと大きな写真で見たいぞ!」というリクエストに応えて、インテリアが主役の企画を敢行。素晴らしい出来映えの車輌をピックアップ。ここで掲載している「10」カスタム実例は絶対に役立つはず! それではじっくりとご覧あれ。

国産車離れした意匠は“ウルス”がモチーフ
目を引くが派手ではない。手を入れ尽くしているのに純正のようにも見える。そんな大人のインテリア。デザインはランボルギーニのSUV・ウルスからヒントを得ており、シート中央のハニカム柄ステッチにそのこだわりが凝縮されている。色はキャメル系のワントーンで統一。ただし本革とスエードを組み合わせることで、質感にメリハリを付けた。

ダッシュやハンドル、シフトノブまで本革で張り替え。

シート中央にはウルスをモデルにした六角形のステッチをあしらう。

天井はスエード張り。


フロントスピーカーはダイコック製。ツイーターはAピラーに埋め込み。

フロアマットは落ち着きある茶系を選択。

ベース車輌:【北海道_佐藤勝美】渋さの光るグレーマイカボディ。F2.5・R5センチのオバフェンはベースをアメリカから取り寄せて装着した。

憧れのクルマとはあえて逆の配色を楽しむ
埼玉のピース代表・田部井サンのクラウンに憧れ、自身のゼロクラの室内もそれに寄せて作ったというオーナー。ただし、配色はお手本とはほぼ正反対。赤メイン+差し色に青というパンチの効いた組み合わせとし、外からでもパッと目に入るような内装に仕上げた。またアスリート純正の黒を生かしたことで、適度に引き締まった印象になっている。

ナビまわりは赤レザー張り。マルチ下にはカロッツェリアデッキを増設。

シートカバーとネックパッドはドゥ製。張り替え並みのフィッティングが自慢。


ドアトリムとピラーも赤張り替え。

彼女が愛用しているというテーブル。

マットはクラッツィオのオーダー品。

ベース車輌:【埼玉県_千葉慎平】外装も田部井クラウンとは異なる紺碧(アオ)で全塗装。アステリズムブラックのイクサ05Cがよく似合う。

モノトーンに華を添えるレッドラインの妙
アラフィフのオーナーに相応しい落ち着いた雰囲気。セミバケや3連メーターなどを使いながらも、スポーティになり過ぎない秘訣は巧みな色遣いにある。白と黒、モノトーンを基調に、各部に少しだけ赤いラインをプラス。それもランダムではなく、繋がりのある入れ方だから統一感もアリ。「さすがはワンスター金本社長のセンス。満足しています」。

レカロセミバケを張り替え。

センター脇〜ステアリング〜ダッシュボードと繋がるようにレッドラインを投入。

土台を成型して3連メーター埋め込み。

ドア上部にも赤を通す。

天井やピラーは黒アルカン張り。

マットもワンスター。フロアは白で張り替えた。

ベース車輌:【兵庫県_村上和博】エアロはワンスター・エクスプローラー。ボディはキャンディレッドに染め、足元にはBBS RI-Dをセットする。

希少なレカロを容赦なくクロコダイル仕様に
マニア垂涎のレカロCクラシックを、大胆にもクロコダイルレザーで張り替え。インパネまわりやドア内張りもワニ革で統一し、オンリーワンの個性を手に入れた中岡クラウン。独特のテカリが妖しさも漂わせる。さらにトランクは外向きの王道・ダイコック仕様。その音圧もさることながら、アクリルとLEDを駆使した光の演出も見どころになっている。

配色はブラック×ワイン。

ダッシュボードやグローブボックスまで丁寧に張り替え。

フロントスピーカーはDX6GP。

中央にDA-V3000STRを重ねて置き、底面には巨大な乳白アクリル+LEDをセット。

トランクの内張りもワニ革を使ってバランスを取る。

ベース車輌:【徳島県_中岡 浩】前後はロゼル加工。オバフェンの出幅はF5・R9センチで、強烈な深さのジーストBST2を飲み込む。

外装とはギャップのあるカラーで勝負する
艶やかなボディ色はハウスオブカラーのアップルレッド。一方で室内はその反対色に近いブルーを主役に立て、ギャップ感をアピールポイントにしている。「清潔感を出すカラーリングでもあります」。軸となるのはエルティードのシートカバーで、それに合わせて各部張り替え&ペイントを実施。内装に関しては作業はすべて自作で頑張ったという。

外側に寄せた3本ラインがスタイリッシュなエルティードシートカバー。

ステアリングはアスリート用に交換して張り替えた。

濃淡の異なる2種類の青アルカン+白アルカンを使用。

マットは柄など入れずシンプルに。

自作で仕上げた室内は「愛着が湧きます」。

ベース車輌:【栃木県_川又 隆】滑らかなオバフェンとディープリム履きを武器に、イベントで大活躍中。フロントはエイムゲイン純VIP GT。

10年以上にわたってその美しさを保ち続ける
2009年7月号の表紙車。そこから外装は大きく変わったが、内装はキレイさも含めてそのままキープされている。カラーのヒントはネットで見掛けた赤ラベージュ内装のベントレー。それをワインラ2種類のベージュという組み合わせにアレンジし、高級感たっぷりに作り込んだ。各ピラー上部にはオレンジLEDを仕込み、夜もラグジュアリーに演出。

シートは本革×アルカンターラのコンビ。15年以上前に張り替えた。

ダッシュのワインアルカンはパンチング仕様。

純正マルチは下に移設。

天井は濃いベージュのアルカンターラで。

ドア下部にショップ名を刺繍で入れる。

エルティードのワンオフマット。

ベース車輌:【香川県_小松 貴】世にも珍しい50シーマの51シーマ仕様。前後一式違和感なく移植されているため、見破るのは難しい。

目に鮮やかなビタミンカラーでポップに演出
外は渋く、中はポップに。そんなコンセプトが伝わってくる20セルシオ。配色の中心はオーナーが大好きなオレンジで、それに合うクリーム系と、反対色のグリーンを差し色に使う。「ハンドクリームのユースキンみたいな感じです(笑)」。基本は張り替えだが、パネル類はフロッキー塗装し、光モノも採り入れるなど、飽きさせない工夫も施している。

純正部分が見当たらないフルカスタム内装。

ダッシュやシートには華やかなダイヤキルトをあしらう。

オレンジが主張するステアリング。

かつて流行したLEDホールを採用。

ライン入りの天井にはスポットもプラス。

パネル類は緑のフロッキー塗装を施工。

ベース車輌:【埼玉県_島田優太】一見純正風だがF5・R8センチのオバフェン仕様。前後のツライチも秀逸だ。カラーはフーガ純正C31。

華やかで可愛らしいガールズVIP全開仕様
ピンクとホワイトの組み合わせに、カラフルなモノグラムとラップ塗装のアクセント。リアトレイにはハートのアクリルを光らせる。コンセプトは見ての通り、直球のガールズVIP。「これでもかっていうくらい女の子っぽくしました♥」。シートカバーはワンオフし、ドアや天井はDIYで張り替えるなど、自分らしさも追求。愛着たっぷりに仕上げた。

バタフライシステムのモノグラム生地を使ってシートカバーをワンオフ。背もたれは刺繍入り。

レザーとスエードで張り替えたステアリング。

パネル類は白×ピンクのラップ塗装。


ドアと天井は夫と2人で張り替えた。

ハート型がキュートなアクリル照明。

ベース車輌【埼玉県_永田みほ】FはJOB、ボンネットはパルファム、S・Rはブラスティジュエルなど好きなブランドをミックス。オバフェンも自慢。

高級感とスポーティ感をバランス良く演出
赤と黒のツートン。スポーティ系では定番なコンビながら、黒の割合を多くして派手さを抑えたのがポイント。このカラーバランスにはオーナーも相当頭を悩ませたという。生地もツルツルしたビニールレザーではなく、柔らかなエクセーヌにすることで高級感を意識した。「肌触りが良く、居心地がいいので長距離ドライブも苦になりません」。

中央を黒、サイドは赤で張り替え。

ハンドルの握り部分までエクセーヌを使用。

ダッシュボードも今後張り替える予定だ。

サンバイザーやアシストグリップの赤を天井のアクセントに。

パネルと繋がるような赤ラインが特徴。

マットはACグローリーオリジナル。

ベース車輌:【岡山県_岡野哲也】エアロはJユニットだが、デイライトまわりは210系用を移植するなどアレンジ。足元にはLF-S1を合わせる。

高音質もウリなエンターテインメント空間
天井のスポットライトが柔らかな色合いの室内を照らし出す。LSに相応しいラグジュアリーな装いだが、ロックフォードで揃えたオーディオも力が入っている。フロントスピーカーは3WAYのセパレート。後席中央にはアンプを2枚ディスプレイし、ヘッドレスト部には巨大なサブウーハーを埋め込み。「落ち着きある空間にインパクトを出しました」。

レザーとスエードを組み合わせて総張り替え。

後席の利便性は潔く捨て、オーディオを主役に据える。

差し色として刺繍や各ステッチは赤を使う。

温かみのある電球色のスポットライト。


アクリル照明の美しさも特筆モノ。リアトレイまで抜かりなしだ。

ベース車輌:【兵庫県_島内浩次】フロントはKブレイク・ハイパーゼロGT。ボディはオリジナルレッドに染め、エアサスで着地まで落とし切る。