30セルシオは誰もが認める、「平成の名車」に相応しいベース車。しかも日本だけでなく、アメリカでも人気が高い1台。この30後期も、USを意識したシンプル&クリーンな外観がウリ。だが足まわりは現地の定番に逆らい、硬派に攻める。
本誌でも度々取り上げている、アメリカのVIPセダン。SNSの普及もあり、現地のオーナーたちは日本のトレンドを積極的に吸収。ショップの技術も格段に進歩し、数年前と比べるとクルマの仕上がりが大幅にレベルアップ。日本のドレコンでも上位入賞を狙えそうな、とことんイジり倒したセダンが増えている。
そのUS系VIPに影響を受けたのが、30セルシオに乗る麗サン。女性オーナーである。以前はオプションのハーフエアロ仕様で、純正然としたスタイルを楽しんでいた。しかしUS系VIPのスタンダードである、ガッツリイジっても最終的にはシンプル&クリーンにまとめるドレスアップにも興味が湧いてきた。
「こっちはUSを意識したセダンが少ないので、他のクルマと被らなくていいかな〜と思ったんです」。
しかしひとつだけ、アメリカの定番に逆らった。それは足まわり。日本と違って路面状況が良くないアメリカでは、エアサスが主流。だから走る時は上げて、魅せる時は下げるという理に叶ったシステムが普及している。でも麗サンは、常に低い状態で走りたかった。だから車高調。
「現地のセダンの雰囲気を、車高調で表現してみたいと思いました」。
高い信頼性に魅力を感じ、Tディメンドの車高調とフルアームでコーディネート。フェンダーは出さず、タイヤ&ホイールを思いっきり被せてツラウチで魅せるスタイル。もともと運転が好きな彼女は、常にこの低さであちこちお出かけする。
「便利なエアサスより、簡単に車高を上げ下げできない車高調の方が、低いまま走れて運転が楽しいです」。
今回のリメイクではエアロも変更。今や海外でも人気のメーカー、モードパルファムの雅夢レガリアで揃えてイメージをガラッと変える。しかも高価なFRP+カーボンモデルをチョイス。シンプルかつゴージャスなムードを手に入れた。
「あえて加工なし。横から見たバランスの良さが気に入っています」。
エアロと同時に、純正ブラックからアウディのマンハッタングレーメタリックにカラーチェンジ。ブラックとはまた違った渋さで主張する。
「暗いところでは黒に近いですが、光が当たるとちゃんと色が出てくれるところが好きですね。個人的には黒よりも渋い感じがします」。
ホイールはスポーティなマイスターM1にチェンジ。今回のボディカラーに合わせたブラッシュドカラーとゴールドピアスで、渋さと華やかさを際立たせる。そしてヘッドライトをオレンジマーカーのアクセントが効いたLS430純正に交換して、USらしさに拍車をかけた。
「今の仕様は、女の子が乗っているとは思われない。そこが一番のお気に入り。おじいちゃんが驚いて二度見されたこともあります(笑)」。
実は麗サン、海外でも知られた存在。SNSを通じてリーダーにスカウトされ、アメリカのセダンチーム「ピュアVIP」に所属している。今回の仕様は、きっと現地のオーナーたちからも高い評価を得るはず。
あと最近、埼玉で活動する根岸兄弟の弟、31セルシオに乗る涼クンとめでたく入籍。彼のクルマも、車高の低さが注目を集めている。
「隣に並べるとショックがでかい(笑)。だから次はエアロを短縮して、腹下も加工し直してもっと車高を下げようと思っています!」。
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