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【表紙車 / 210クラウン / クラウン最強論】惚れたクルマと頂点を目指す

なぎクラ

【表紙車 / 210クラウン】
クラウン最強論
惚れたクルマと頂点を目指す

新型が登場しても、未だに新鮮さを感じる210クラウン。ドレスアップ界では旬の車種だからライバルも増えてきた。しかし周りが進化を遂げる前に、彼女はさらにその上を行く。ひと目惚れしたこのクラウンで1番になるために。

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<東京都 上野 渚>「この仕様でイベントにいっぱい参加するので、ぜひ仲良くしてくださいね」。

いつの時代もVIPセダン界の花形スターであるクラウン。時代の変化でその上を行くハイグレードな車種も登場したが、65年も続くトヨタを代表するセダンだから、重みが違う。そんなクラウンはユーザー層の若返りを図るべく、18系からどんどんスタイリッシュなフォルムに進化してきた。現行型の220系は、もう完全に若年層がターゲットとなっている。

現行モデルの登場で中古車市場では買いやすい価格になり、新たな旬の車種として注目を集めているのが210クラウン。イベントやSNSを見ると、本当に増えた気がする。210系は高級志向のロイヤル、スポーティなアスリートの2グレードを展開する最後のクラウンである。シンプル仕様の復権でロイヤルの注目度が徐々に上がっているが、通称「イナズマグリル」を備えたアスリートの人気は未だに衰えることはない。渚サンも、アスリートの斬新なスタイリングにひと目惚れして購入した1人である。

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「顔面はもちろんですが、サイドとリアまわりも全部私好みでした。ずっと探していて、ショップを通じて今のクラウンと出会いました」。

クラウンを買って間もない頃、製作ショップであるカスタムプロジェクト2300の杉本サンに誘われ、イベントに初めて参加。

「個性的なエントリー車輌を見て刺激を受け、いきなり賞も獲れて、そのイベントが自分の中で良い経験になりました。それでもっと自分好みの仕様に作り替えて、各地のイベントに出ようと思ったんです」。

ハイペースでリメイクを重ねる一方で、イベントにも積極的に参加。210クラウンをハードに作り込んだ女性オーナーが少なかったこともあり、話題となった。そして昨年のVIPスタイルミーティングではアワードを獲得。それで満足することもなく、次なるステップのために再び仕様変更に入った。

「最近は210系が増え、イベントに出るからには210クラウンの中で1番でありたいから、今回も気合いを入れてリメイクしました」。

ここまで熱意のある210系オーナーがいる限り、この車種は今後もまだまだ盛り上がりそうな予感。

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「210系で1番になれるように、これからも頑張っていきます」と渚サン。職業はネイリストで、この日のネイルは「ちょっと長くしてみました」。

純正の外板を重ね合わせて製作した美しいブリスターフェンダー、煌びやかなワンオフのライトメイクなど、見どころが満載だった前仕様。今回はトータルでキレイなクルマを目指して細部を見直しつつ、より渋い方向に振った。以前の仕様もオーナーが女性とは思えない男前な佇まいだったが、色をブラックからグレーに変えたことで渋さが増したように見える。

「今回は濃いめのグレーにしたかったんです。でも他のクルマと被りたくないのでガラスフレークを入れて、キラキラ感も出しました」。

ガラスフレークの量はそこまで多くなく、光が当たった時にさり気なく微粒子の輝きが冴える。

リアバンパーも最新仕様のひとつで、ベースはエイムゲイン純VIP。いろいろ悩んだ結果、以前のニコイチバンパーからディフューザー部を切り離し、さらにニコイチするという手法に決めた。このディフューザーはシルクブレイズのヴォクシー用。ニコイチついでに下方向にボリュームも加えている。

「エアフォースのエアサスを組んでいるので、限界まで下げた時にバンパーを着地させるのが狙いです」。

アクリルメイクにも力を入れ、リアバンパー側面のダクトやサイドステップの後方にアクリルを投入。白のLEDを仕込んで光らせる。

「LEDの光でも、クルマをキレイに見せられるようにしたくて」。

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VIPスタイル 2020年10月号

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内装も大幅にリメイク。落ち着きのあるボルドーをメインカラーとし、生地はレザーとスエードの2種類を使用して徹底的に張り替えた。深みのある色合いに目が行きがちだが、シートの縫製や刺しゅうはゴールドのステッチを使っている。これは渚サンがネイリストの経験から編み出したコーディネート。

「ボルドー系のネイルには、ゴールドのパーツが定番なんです。その組み合わせがクルマの内装にも合うと思ってゴールドを選びました」。

今回のリメイクで、より自分らしいクラウンに仕上がった。しかし、まだ終わりだとは思っていない。

「これからも後悔しないように、上を目指して進化したいと思います」。

●パーツカット集

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落ち着きを感じさせるボルドー内装。ゴールドのステッチが際立っている。

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純正ステアリングをボルドーのレザーで張り替え。「見た目がかわいくなりました(笑)」。

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パネルは手つかずかと思いきや、艶やかなラメ入りブラックでペイント。芸が細かい。

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天井はボルドーのスエード生地で張り替え。大きなスポットライトが車内全体を照らす。

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Cピラーをくり抜いてアクリル+LEDをインストール。リレーを組んで光を軽やかに流す。

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テールランプもアクリルメイクとウインカーのシーケンシャル加工で他と差を付ける。

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以前NXプロジェクターを移植したライトは作りを見直し、見た目を変えずに光量アップ。

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マフラーはセンスブランド100φに変更。ショップ名とオーナーの名前を切り文字加工。

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サイドステップはエムズスピードを加工。アクリルの中に白LEDを仕込んで間接発光。

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ジスタンスW5Sのダークなディスクカラーは、最新のボディ色ともマッチ。

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【スペック / 210クラウン】
●エアロ:(F)後期純正加工(S)エムズスピード加工(R)エイムゲイン+シルクブレイズ ニコイチ(W)ワンオフ ●フェンダー:ブリスター(F)8㎝(R)13㎝ ●ヘッドライト:後期移植、レクサスNXプロジェクター移植、シーケンシャルウインカー ●テールランプ:アクリル加工、シーケンシャルウインカー ●ボディカラー:オリジナルガラスフレークグレー ●ホイール:ワークジスタンスW5S 20inch(F)10Jマイナス20(R)13Jマイナス8 ●タイヤ:ハンコック(F)235/30-20(R)305/25-20 ●足まわり:エアフォース エアサス ●アーム:ファイナルコネクションアッパーアーム、クスコロアアーム ●キャンバー角:(F・R)8度 ●ブレーキ:カスタムプロジェクト2300オリジナルブレーキキット(F)8pot×380φ(R)6pot×345φ ●マフラー:カスタムプロジェクト2300ワンオフ、センスブランド ●外装その他:ボンネットダクトベンツCクラス、LEDウインカーミラー ●室内:フル張り替え、内装パネル塗装、フロアマット、シートベルト、CピラーLED加工

●VIPスタイル編集部
文=岩田 直人 写真=木下 誠
2020年10月号

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