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【21セルシオ】幼少時代の原体験がきっかけとなった、20セルシオ後期にかける一途な愛

掲載:2018年6月号_THE DEBUT!_#1146
文=酒寄 俊幸 写真=木下 誠

YUTA SHIMADA × 21CELSIOR

 例えば音楽やクルマといった趣味に関することや、例えば恋愛であっても、何か一つの対象物に対して変わることのない愛情を注ぎ続けるというのは、なかなかできるものではない。島田クンにとって、そのいつまでも愛情を注ぎ続けられる対象というのが、20セルシオ後期だった。
「僕が小学生の頃なんですけど、友達の父親が20セルシオ後期に乗っていたんです。それを見て一目惚れしたんです」。
 クルマ好きになる原体験としては真っ当なこの出会いこそが、その後のVIPセダンの世界へと足を踏み入れる大きなきっかけとなった。
 18歳で免許取得後、購入したのはもちろん20セルシオ後期。そこからドレスアップにハマったものの、20万キロを超えた頃にミッショントラブルに遭う。その結果、乗り換えを決意し選んだのが、この20後期だった。そして再び情熱を注ぎ込み、現仕様を完成させた。

 基本は、20セルシオの特徴である「現行車にはない、薄くてワイドなボディ」のイメージを損なわないことをテーマにしている。前後バンパーはKブレイクのコンプリートをベースにし、どちらもスポーティなイメージへと加工。フロントのフィン付きダクトやリアのディフューザーなどは、年式が新しめの車種で好まれるスタイルを取り入れているが、平成10年式当時のボディに対して、違和感のないデザインバランスを探求。このエアロの特徴であるバンパープロテクターはそのまま生かしつつ、ボディに合わせてショート加工を施す。同じく純正メッキモールも、ボディ同色にして短縮加工。似合う似合わないの見極めや、さり気ない加工がとても効いている。

 さらに「ナチュラルオーバーフェンダー」という表現がぴったりの、まるで純正であるかのような前後のオーバーフェンダーも見逃せない。フロント5センチ、リア8センチのワイドに、かつアーチ上げは3センチと5センチのセットアップ。絶妙なツライチとタイヤの見え方を追求してアーチのバランスを整えることで、20セルシオらしさを失うことなく、さらに迫力あるロー&ワイドなスタイルを生み出している。
 ライトはフロント、リアとも塗装によるスモーク加工を施しただけの、非常にシンプルな仕上げが印象的。以前はフロントにプロジェクターイカリング、リアはLEDテールだったものを、「シンプル」なスタイルのために、取り外したのだ。
 シンプルに対するこだわりはペイントにも表れている。フーガ・スポーツパッケージの限定カラー、グレイッシュブロンズ(C31)でオールペンを敢行。「昼と夜の色味の変化」にこだわったように、陰影がはっきりと表現できる渋いカラーが印象的だ。一般的には、イベントで入賞を目指すには、とにかくハデな方向へと行きがちだが、20後期に対する島田クンの情熱が、この麗しのバランスを構築したことは間違いない。

 一方で、外装と対照的なのは、オレンジ、クリーム、グリーンの3色を基調とした内装だ。「ポップ」という言葉以外にハマル言葉が見当たらないほど、シックな外装との大きなギャップがポイント。基本はエルティードによる張り替えだが、ドアオーディオにVIPセダンでは珍しいミラーホールを追加し、そのポップ感がさらに強調されている。
 今回のリメイクはこれでひと段落だが、10年後の愛車も「セルシオ!」と明言できるほどの変わらぬ愛情がある限り、この20セルシオ後期がどのように進化するのかが楽しみだ。

 

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