いかにも「出してるぜ!」と言わんばかりの、クッキリとしたフェンダーアーチ。
実際、出幅はF6・R10センチとなかなかのワイド。
しかし、その数値より増して大きく見えるのは、色やエアロなど、フェンダー以外をそつなくシンプルにまとめているからであろう。
「以前は純正フェンダーでツラウチでしたが、少し物足りなさを感じたのでフェンダーを出そうと。でも僕としては目立ちたいと言うより、純粋に迫力が欲しかったんです」。
目立ち度を重視したいのであれば、エアロの加工やカラーリング次第でどうにでもなる。
しかし花渕クンにとって、フェンダーの加工はクルマにインパクトをもたらすためのワザという認識。
だからフェンダーを出したとしても、クルマ自体を派手にする考えはないというわけだ。
また、スソを下まで伸ばしたことも、視覚的にフェンダーが大きく見えるポイントとなる。
スソを途中で消してキャンバーを強調するオバフェンが多い中、この作りは新鮮だ。
「これはショップと相談して、他と違いを出せると思ってやりました」。
もともとキャンバーを前後10度以上付けているため、このスソの作りで重厚感が損なわれることはない。
車高も極限ダンパーでビシッと落としているため、絵に描いたような「ワイド&ロー」を体現している。
エアロはフロントがエイムゲイン、サイド&リアはJOBデザイン。
この極低車高で走るために短縮したほか、各エアロに入っていたダクトはすべてスムージングした。
「シンプルで行くなら、スポーティなダクトは必要ないと思いました」。
フォグはマツダのMPV純正。イマドキのデイライトではなく、かつて流行った他車種用のフォグ移植でひと味違った雰囲気を醸し出す。
「30後期のヘッドライトのような、ツリ上がったフォグを選びました」。
ボディカラーはレクサスのソニックチタニウムシルバー。
トヨタや日産など様々なクルマのシルバーと見比べて、暗めの色合いに惚れた。
「明るいシルバーは多いので、ちょっとガンメタ寄りのシルバーで渋さを出しました。
塗ってみたら、まさに理想通りの色合いで大満足です」。