テーマはスポーティVIPなのだが、実はこれは後付け。自分のやりたいようにイジっていった結果が、スポーティVIPに落ち着いたという話である。今仕様で何よりやりたかったのはブリスター+オバフェン。
「前愛車の16アリストでもやりたかったけど、色々あって諦めていた。だから今度こそはという気持ちでした」。
しかし、これには紆余曲折あり。
「まずリアから製作。当初は8センチ出しで考えていたけど、それでブリスターオバフェンを試作したら、サイズ的に中途半端だった。そこで出幅を12センチまで拡大。合わせてフロントも作ったら、今度は前後バランスが悪くなっちゃったんです」。
リアの方が出ているのになぜかフロントが妙に目立つ。ならばサイズダウンするしかないが、そうなるとリア同様にブリスターオバフェンでは出幅が足らず、中途半端になる。
「結局フロントはブリスターはやめて、オバフェンのみの5センチ出しに変更。8割がた出来ていたモノをまるまる作り直してもらいました」。
この時点で製作予定期間は大幅にオーバーしていたが、さらにフロントバンパーのニコイチも追加発注。
「40ソアラ用の設定はないけど、前からワンスターのエアロが凄く気になっていた。せっかくここまでフェンダーにこだわったんだから、エアロも妥協したくないと思ったんです」。
元々付けていたアーティシャンスピリッツのフロントに、エクスプローラー18クラウン用を合体。これまたなかなか大変で、特にアール合わせには苦戦したという。
「ゼロクラも丸いけどソアラはもっと丸い。それに無理矢理合わせると、エクスプローラーらしさが崩れてしまうんです。先端の尖り具合を控えめにするなど、微調整を繰り返して何とか自然に合わせてもらいました」。
アーチ上げしてより低く落とした車高に合わせ、丈もがっつり短縮。元々のアーティシャンの丈に比べて3〜4センチは薄く仕上げている。
そして仕上げのカラーはレクサス純正の1J7ソニックチタニウム。
「塗るのが大変だよってショップにはぼやかれましたけど(笑)」。
シルバーよりも濃く、ガンメタよりは明るい。太陽の下ではギラリと輝き、夜になると妖しげな艶を放つ。
そして何より、こだわり抜いたフェンダーの存在をくっきり際立たせるのが、このボディ色の魅力。