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【18マジェスタ】勝つために鍛え抜く。それがすべて

マジェスタ
掲載:2019年2月号_表紙車
文=岩田 直人 写真=木下 誠

18マジェスタを買ってしばらくは、イベントに参加しても賞を獲ることができなかった。やはり出るからには他のクルマに勝ちたいし、立派なトロフィーを手にしたい。その負けず嫌いな精神で、18マジェを筋骨隆々なたくましい姿へと変えていった。

オーナー:上田 裕輔

SPEC:●エアロ:(F・S・R)ブラックパールコンプリート加工(W)35GT-R加工 ●フェンダー:デザインブリスター(F)15㎝(R)20㎝ ●グリル:AMS ●ヘッドライト:210クラウンインナー移植 ●フォグランプ:ベロフジャパンデイライト ●テールランプ:ブラックアウト ●ボディカラー:マツダ純正マシーングレープレミアムメタリック ●ホイール:ワーク グノーシスCV202 20inch(F)10.5J(R)12J ●タイヤ:ATRスポーツ(F)245/30-20(R)275/30-20 ●足まわり:200マジェスタ純正エアサス+ハイスピードキット ●アーム:(F)ショートナックル、ブレーンアッパーアーム、ナギサオートキャンバーアダプター(R)ブレーンフルアーム ●キャンバー角:(F)10度(R)12度 ●ブレーキ:シースリーク(F)6pot×355φ(R)4pot×355φ ●マフラー:NBTワンオフステンレス110φ ●外装その他:ボンネットダクト、トランクフィン加工 ●室内:エルティードシートカバー&オーダーフロアマット、各部張り替え&塗装

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過激なワザを随所に取り入れて
上を目指すライバルに差を付ける

18マジェスタを選んだ理由は、純正が持つ欧州車のようなスタイリングが気に入ったから。街中を走るローダウンした18マジェに惚れ、10年前にフルノーマルで購入した。でも純正の良さを味わっていたのは最初のうちだけ。現在の仕様を見るとクルマを買った時の面影はなく、逆に手を替え品を替え、自分だけのカタチに作り替えてしまった。気が付いたら、ノーマルで乗ることはできない体になってしまっていたのだ。

ここまでイジッたのは、イベントに参加し始めたことがきっかけ。出るからには結果を残したいからエアロを組み、ボディを純正シルバーから202ブラックに塗り直し、オーバーフェンダーまで製作。それなのに、なかなか賞が獲れない。その日々は何と4年も続いた。

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「イベントでいろいろな人と知り合い、『こうすればいいんじゃない?』とアドバイスをもらったりしているうちに、だんだん他のクルマに勝ちたい気持ちが強くなってきました」。

上田クンは挑戦者になった。今までの概念を打ち破るクルマに仕上げるべく、純正のボディラインに逆らってワンオフのデザインブリスターを製作。モチーフは35GT‐R。

「他のデザインブリスターを見ると海外のスーパーカーを参考にしたデザインが多いと感じたので、あえて国産のスポーツカーからヒントを得て他と違いを出してみました」。

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前後のフェンダーは角を立ててボコッと膨らませ、アーチの周辺は面を滑らかに仕上げてメリハリを付けた。多くの風を取り込むかのような奥行きのあるダクトを製作し、ブリスターのラインを強調するために摘んだようなフチも追加するという芸の細かさも光る。フェンダーの美観を損ねてしまうサイドモールはスムージング。デザインの自由度を狭めてしまうリアのドアノブも潔く埋めてしまった。真横から見ると、そのスタイリングはまるで洗練された2ドアクーペのよう。ブリスターの出幅はF15・R20センチとかなりのもので、ノーマルでも大柄な18マジェではあるが、さらに大きく感じる。

「フェンダーの加工はこれで3回目。作り直す度に、もっと大きくしたいという欲が強くなりましたね」。

車高を全下げした状態で20インチをツラで決めたいから、アーチはF10・R18センチも切り上げている。この尋常ではない上げ幅も、描き上げた理想に一歩でも近付けるため。

大胆なボディメイクは、デザインフェンダーだけに留まらない。近未来的なデザインが気に入ったブラックパールコンプリートのエアロは3Dなデザインを生かしつつ、ワンオフのカナードやダクト加工で躍動感を盛り上げる。ボンネットはBMW i8をイメージした鋭いダクトを切り込み、攻撃的なムードをプラス。そしてトランクは35GT‐Rのウイングを付けるだけでなく2本のフィンを追加して、風を切り裂いて走るかのようなアグレッシブさを演出。

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「ウイングだけでも良かったかもしれないですが、どの部分にも何か手を加えたいという思いがあります」。

ノーマル状態では満足できない。もし手を付けていないところがあれば、何かしら加工して自分らしさを主張したい。イベントに参加するドレスアップオーナーなら誰もがそうかもしれないが、上田クンの場合はその思いが人一倍強いのである。

暗めな色合いでも造形がぼやけない
マツダ純正グレーで渋さを注入

外装を徹底的にイジり倒した18マジェだが、完成度としては未だ100%に達していないという。

「あれしたい、これしたいという欲が次から次へと出てきます(笑)」。

イベントで賞を獲れず心が折れてしまったこともあったが、今はクルマを降りるつもりはないし、まだまだ進化させたいと考えている。

「ずっとインパクト勝負でやってきたクルマなので、飽きられるのも早いと思っているんです。それに焦りを感じることもあって、見る人を飽きさせたくないからリメイクを続けているというのもありますね」。

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だから先日開催されたDSU杯の東西王座決勝に向け、またもや外装を仕様変更。今回の目玉はボディカラーの変更。以前本誌に登場した時は、透明感溢れるマツダのソウルレッドプレミアムメタリック。間にシルバーを挟み、今回はマシーングレープレミアムメタリックにオールペン。ソウルレッドと同じく、アクセラやアテンザなどに採用されるマツダの特別色をチョイス。最初はゴールドか赤のシートでボディをフルラッピングしようと考えていたが、

「東西王座はどのクルマもハデに決めてくると思ったので、僕はその逆を行って渋さを追求しました」。

マツダの純正色を選んだのも理由があり、「カラーも造形の一部」と捉えている開発者の思想にも惹かれたから。確かに暗めの色でありながら、オーナーのこだわりが詰まった複雑なボディラインがクッキリと浮かび上がっているから面白い。

「赤の時はブリスターのフチに黒のテープを貼って強調させていましたが、この色なら貼らなくてもいいと思ったので今回はやめました」。

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内装はボディが赤だった時に完成させたもの。日本の国旗を連想させる赤と白の2色でまとめ、張り替えと塗装で純正の色合いを残すことなくキッチリ仕上げている。色の割合は白を多めにし、膨張色でもあるため車内がさらに広く見える。

「赤と白は、どんなボディカラーにも合うと思いました。今回のマシーングレープレミアムメタリックでも、外と中のギャップが際立っていい感じです。白は汚れが目立つので、気を使いますけどね(笑)」。

東西王座決勝では殊勲大賞に選ばれ、その次の週に兵庫県で開催されたRIOTではクラウン/マジェスタ部門総合優勝に輝き、今年を締めくくるに相応しい結果となった。

「来年は今まで以上に積極的に活動して、イベントで多くの人と交流したい。今までの活動の中で出会った方々から多くのアドバイスを頂き、やっとここまで仕上げることができました。本当に感謝しています!」。