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【18クラウン】リバティーウォーク×Kブレイク

LIBERTY WALK
掲載:2019年2月号_巻頭特集
文=酒寄 俊幸 写真=金田 亮

VIP業界を牽引し続けてきたK.BREAKと、世界中のクルマファンを魅了するLIBERTY WALK。この2大ビッグブランドの奇跡のコラボレーションの第2段が、遂に発表された。一時期の隆盛がひと段落したこのVIP界に、ビス留めオーバーフェンダーの18クラウンが一石を投じる。

シャコタンは日本発祥の文化
VIPの誇りが、ここにある

日本のクルマ業界を牽引する、2大ブランドの共演。その始まりは、2017年に登場した赤いLS460だった。40LSの高級感を、いい意味でぶち壊すド派手なオーバーフェンダーを装着したその車輌は、JDMコンプリートと命名され世に放たれた。誰もが想像しなかったこのスタイルを打ち出したのが、VIPのトップブランドであるKブレイクと、ビス留めオーバーフェンダーを世界中に認知させた、リバティーウォークだった。

あの衝撃的なLS460の登場から1年。この2ブランドは、早くも第2段のコラボレーションを実現。しかも今回は、〝ゼロクラ〟と呼ばれ、一時期低迷していたクラウンブランドの復権を果たした、18クラウンがお披露目されたのだ。

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「いつかはオーバーフェンダーをやりたいと考えていました」と言うKブレイク大林サンが、すでにオーバーフェンダースタイルで世界的ブランドへと成長していたリバティーウォークに筋を通すため、コンタクトを取ったのが始まり。

対する加藤サンは、「古き良き時代のVIPを今でも継承し、自分の人生で表現してきたのが大林クン。だからこそ、コラボレーションする意味がある」という思いがあった。VIPと旧車という、関係性は決して遠くはないが意外と混じることはなかった点と点が、初めて繋がった瞬間だった。

二人のVIPに対する共通認識をシンプルに表現すると、「日本発祥の、不良の乗り物」となる。ローダウンした厳つい高級車と、それに乗るオーナーは、独特の近寄りがたい雰囲気を持つ。それが、VIPの世界観とされた。しかも、最近日本で注目を集めるカーイベントの多くは、海外のシャコタンシーンを逆輸入したものばかり。そのドレスアップ文化の起源は日本にある。この事実をまるで忘れてしまったかのような今の時代に、Kブレイクとリバティーウォークは、18クラウンで警鐘を鳴らしたのだ。

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間違えても誤解してほしくないのは、社会的な風潮も含めて、古い時代のあのアウトローなライフスタイルを賛美し、復活させることが目的では決してない。クルマの免許を取ったばかりの頃に夢見た、高級車ドレスアップの世界観を通して、若い世代に、クルマで遊ぶ楽しさを伝えたいだけなのだ。

20代の若い世代がクルマで遊ぶには
今の時代にあった価値観が求められる
それに相応しい車輌がゼロクラ

大林サンと加藤サン。この二人の共通点は、無類のクルマ好きである、ということだ。お互いに「絶対に手放せないクルマがある」と同時に、それぞれブランドを持つ前の純粋なオーナーだった時代には、「雑誌に載りたくて必死だった。雑誌の取材が決定すると、それまでに自分の愛車を完成させようと夢中になった」と声を揃える。この共通の感覚こそが二人のモノ作りの原点でもあり、ユーザー心理を深く理解できる理由でもある。

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今回発表された18クラウンにも、コラボ第1弾となったLS460と同様に、リバティーウォークが得意とするビス留めオーバーフェンダーが採用された。このスタイルは、車検を必要とする日本では、勇気がいるドレスアップであることは間違いない。しかし、低迷していたクラウンの人気を復活させ、全国に中古車が溢れる18クラウンは、ベース車としての価格が安い。これこそが、今後のVIPの未来の道を築き上げるための必須条件だった。

加藤サン曰く、「僕らが旧車を選んだのは、値段が安かったから。安いということは、改造することに躊躇する必要がないからね。でも、それが改造車に乗る原点なんだよ」。

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一方の大林サンも、「族車のベース車も安く手に入るものばかりでした。それをきっかけにクルマにハマり、若くして高級車を持つというステイタスに憧れたわけです。それがVIPの原点だと思います」と語っている。つまり、これからのVIPを担う若い世代を振り向かせるためには、二人が体験してきた「安いベース車で遊ぶ」という事が最重要課題なのだ。

世界中が注目するシャコタン文化を長く牽引してきたVIPを、復権させる。そんな二人の思いが、この18クラウンには込められている。

 

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若い世代に、クルマで遊ぶ楽しみ方を伝えていきたい
Kブレイク・大林一樹

族車の次のステップ。それが、僕にとってのVIPカーでした。31シーマやセドリック、グロリア、13クラウンなど。高級車なのに車高が低くて、真っ黒なフィルムが貼ってあるから厳つくて、どんな人が乗っているのか分からない、近寄りがたいオーラを出すクルマ。もちろん今でも、VIPの原点はそこにあると思っています。

ここ7〜8年の間にオーナーの傾向がかなり変わりましたね。昔は、VIPに乗るオーナーの大多数はヤンチャな人たちでしたから。しかし、クルマの改造に対する規制が緩くなり、愛車をドレスアップすることが認知されたことで、変わってきたんだと思います。僕たちの世代は、警察に捕まる。誰かに狙われる。それを覚悟して、イキって乗るのがステイタスやったから。

時代が変わったことで現在は、僕たちが経験していた世界観とは違う価値観が生まれています。でも、ひとつだけ変えたくないのは、若い子にクルマで遊ぶということを体験してほしい、ということ。僕たちの世代は、族車のベース車輌は、安くて手に入れやすいものでした。

今回の18クラウンも、そういう意味では、一時期低迷していたクラウンの人気を復活させた人気車輌だから、中古車の数も多いし、車輌価格も手頃です。しかも、車輌としての性能は素晴らしい。

だから、この18クラウンをきっかけにして、クルマを手に入れ、イジって遊ぶことの楽しさを、20代前半などの若い世代に知ってほしいんです。彼らが次のVIPを担うのは間違いないですから。

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旧車から始まったシャコタンをVIPが次に繋げてくれた
リバティーウォーク・加藤 渉

なぜ僕が、Kブレイクの大林クンとコラボレーションをしたのか? その理由は簡単。だって大林クンは、不良だから(笑)。彼が今まで辿ってきた生き様が、Kブレイクというブランドで表現されているのは明らか。クルマが好きで、バイクが好きで、その全ての世界観が好き。それを唯一無二のVIPのブランドとして展開しているのは、彼しかおらんと思う。

正直言えば、僕は本当の意味でのVIPを作ったことはない。だから、分かってない部分があるのは事実。でもVIPは、僕たちが育ってきた旧車文化の次にシャコタンを牽引したドレスアップ文化でしょ。しかも、その文化を長い間盛り上げてくれたジャンルなのは間違いない。

だから、VIPの元気がなくなると、クルマ業界全体が盛り上がらなくて、僕たちメーカーも潰れてしまうという危機感がある。

今の日本では、スタンスっていう言葉というか、文化が流行っているけど、そのドレスアップの元祖は日本のシャコタンでしょ。日本人は、アメリカや英語に憧れる風潮があるから、どうしてもスタンスという言葉に注目されてしまっているのは、正直おもしろくない。

でも、外国に行けば分かるけど、海外のクルマ好きにとっては、スタンスじゃなくてSYAKOTANという言葉の方がカッコイイんだよ。だから、車高を低くするドレスアップのスタイルは、日本のシャコタンが起源であり、僕たちはそこに誇りを持つべきなんだと、日本のユーザーにもう一度理解してほしいと思うよ。