リメイク後の初お披露目の場は、年始に開催された大阪オートメッセ2018だった。
「実は、この仕様が完成したのは搬入当日。焦りましたが、見た瞬間、めちゃくちゃカッコ良くなっていて、不安が全部吹っ飛びました」。
中でも特にこだわったのは、異彩を放つボディカラー。赤や青のイベ仕様でオールペンしたクルマがメッセ会場には多いが、浅野クンはオリジナルブロンズを選んだ。
「マツダのソウルレッドやニッサンのミッドナイトパープルとも迷いましたが、自分のどっしりとしたシーマのボディには、渋いブロンズが一番似合うと思いました」。
35GTーRがモチーフのリアバンパーも譲れなかったポイント。
「35GTーRの純正バンパーの型を取って、イチから作りました」。
こうして完成した最新スタイルを身に纏い、浅野クンにとって初となる大舞台に臨んだのだった。
「会期中は『好きなイジり方です』とか『カッコ良い色ですね』など、多くの方に褒めて貰えて、とても嬉しかったですね」。
一方、自身の中では、少し釈然としない気持ちもあったという。最近になって、そこも払拭した。
「3月に後期用にしていたウイングを壊しちゃったんです。作り直そうかなって思ったりもしたんですが、あえて純正に戻してみたんです」。
重厚感のあるブリスターフェンダーがウリの浅野シーマには、正しく、それが大正解だった。
「スポーティな後期用も良かったけど、純正に戻したことでどっしり感が出ました。今思うと、壊れたのがいいきっかけになりましたね」。
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●VIPスタイル編集部
掲載:2018年8月号_巻頭特集 オーナーたちの最新スタイリング
文=幸谷 亮 写真=白谷 賢